久々のマイナー星座シリーズ・・・
少し間が開いてしまいましたが、マイナー星座シリーズ・・・
今日は「や座」と「いるか座」です。
この二つの星座、夏の星座のランドマークとも言える「夏の大三角」の近くに
あって(や座は大三角の中)、空のきれいなところですと星の並びがハッキリして
いるので、簡単に見つけることができます。
ただ、どちらも星座を形作る星の明るさがかなり暗いもので構成されています。
や座は3.51等星から4.39等星、いるか座は3.64等星から4.43等星と、どちらも
四捨五入すると4等星ばかりでできた星座ですので、都会では肉眼で見つける
のは無理です。
どちらの星座も小さいので、低倍率の双眼鏡があれば都会でも見つけることが
できます。
や座はだれがどう見ても矢の形に見えます。(少し曲がっていますが・・)
神話では愛の女神エロスが持っている矢で、これに当たるとだれでも恋に
落ちてしまうというアレです。
とても好色な大神ゼウスの化身であるはくちょう座とわし座の間にある
というのも意味深な設定だと思います。
暗い星ばかりながら、星座名に似合った形のきれいさといい、場所といい
名作星座といってよい星座だと思います。
いるか座も海の遠くの方でピョンと飛び上がったイルカをイメージできる
形をしています。
この星座、紀元前1200年頃にはすでに認知されていて、古くから多くの
人に「ピョンと飛び上がったイルカ」として支持されてきたのだと思います。
神話でイルカが登場するものがあると、みなこのいるか座が割り当てられる
という、都合のよい使われ方をしています。
形のきれいさ、由緒正しさなどから名作の名に恥じない星座だと思います。
余談ですがこのいるか座の口に当たる先端の星(γ星)はきれいでかわいらしい
という表現がぴったり来る二重星です。
機会があればぜひ望遠鏡を向けたみたい星のひとつです。