春の星座 -その6- うしかい座

春の星座シリーズ「うしかい座」です。

うしかい座は北斗七星(おおぐま座)の後を追うように昇ってきます。

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牛達を守るために熊の見張りをしているのでしょう、その証拠にα星アルク
トゥールスは「熊の番人」という意味があります。

アルクトゥールスは0等星で、明るい星の少ない春の星空の中ではひときわ
目を引きます。

それもそのはず、全天でも4番目の明るさの星で、天の北半球では最も明るい
星です。(シリウス、カノープス、αケンタウリに次いで明るいです。)

アルクトゥールスは恒星としてはとても固有運動の大きなことで有名です。

とはいえ天文学上の話ですので私たちが生きている間に星座の形が変わって
しまうようなことは無いのですが、今から3万年後くらいにはおとめ座の
スピカのすぐ近くまで移動します。

日本ではアルクトゥールスとスピカをセットで夫婦星と呼んでいた地方が
あるのですが、現在よりずっとずっと寄り添った夫婦星を眺めてみたい
ものです。

うしかい座はアルクトゥールスがとても目立って、話題性がある割には
小望遠鏡で見て楽しめる天体がほとんど無い星座です。

また、うしかい座は古くからある星座なのにこれといった神話が無くて
紹介するときに今一つインパクトに欠ける星座といえます。

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