ポルタの教科書 (ポルタA80Mfはこう使え) その5

今日日中は雲の中。

天気予報も絶望的でしたが夜は何と奇跡的な快晴状態に。

天気予報が良い方向に外れることも多いスタパ周辺です。

さて少し間が開きましたが今日もポルタシリーズ本編です。

ポルタの教科書 第2章 ポルタの調整

2-1. ピント調整

望遠鏡の組立(接眼レンズ取付も含む)が完了したら、まずは目的対象物の導入とファインダーの調整が必要になります。

導入・ピント合わせとファインダーの調整は初心者が躓きやすく、望遠鏡が難しいものと挫折してしまう一番の原因です。

また慣れない人が夜を待って、いきなり取りかかるとかなり難しいので、ぜひ明るいうちに練習の意味も含め調整方法をマスターして下さい。

天頂プリズムを取り付けた状態では合焦ハンドルで合焦筒(ドロチューブとも言います)を10cmくらい繰り出したあたりでピントが合いますので、予め延ばしておきましょう。
(ハンドルは左右2箇所にありますが、どちらを使用しても良いです。延長筒を使用しているときはその分繰り出し量は少なくなります。)

ピントを調整するためには、とりあえずできるだけ遠くにある地上の目標物(少なくとも100m先の木や電柱、避雷針などが望ましいです)を選び、できるだけ低倍率の接眼レンズを付けた鏡筒を向けます。

ポルタの場合、下の写真のように2本ある鏡筒バンド上部の隙間を照準のように合わせて目標に精密に向けます。

この状態でピントは合っていない場合が多く遠くの景色はかなりぼやけて見えます。

接眼レンズを覗きながら、合焦ハンドルをグリグリといった感じで大きめに前後させながらピントを追い込んで行きます。

最後はピントが「カリッ!」という感じで合うまで納得の行くまで微調整をします。

初めのうちはもっと良く見えるのではないかと疑いながら妥協せずに調整して下さい。

ピントが合ったら目印となる部分(例えば木の先端など)が視野のできるだけ中心になるように微動装置で調整してから、次のファインダー調整に進みます。

なおピント調整の作業はとても微妙です。

接眼レンズを交換すればピント位置も変わりますし、人によっても変わりますのでこまめに合わせ直すクセを付けるようにしましょう。

2-2. ファインダーの光軸調整

ファインダーの光軸調整はファインダー脚の上部に付いている2本のネジで行います。

余談ですがスタパのポルタA80Mfは歴戦の勇者、調整ネジが折れてしまったので金属製の六角穴付ネジ(M6×12)に交換してあります。

機材への負担を考えると樹脂ネジがベターなのかも知れませんが代用も可能なのでご参考まで。

さて、今メインの鏡筒で導入した対象物はファインダーでも見えているでしょうか?

ファインダーを覗いて望遠鏡で中央に見える対象が十字線の中央に来るように調整ネジで合わせます。(注意!: 本体鏡筒の天頂ミーラーは正立式なので景色も違和感なく見えますが、ファインダーは普通の望遠鏡なので逆さまに見えます。)

このとき決してポルタ本体の微動は使わないこと!

ここまでできたら、確認の意味でファインダーで別の対象を狙い、望遠鏡側で中央に導入できているか確認したり、高倍率にしても鏡筒とファインダーの光軸が合っているかなども確認して見て下さい。

ファインダーの光軸がしっかり合っていると安心していろいろな天体の導入に挑戦したくなりますので、正確に合わせられるように練習をしておいて下さい。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 天文関係, 望遠鏡・機材 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください