ポルタの教科書 (ポルタA80Mfはこう使え) その8

昨晩は奇跡的に星が見えましたが、今日も雲がちな天候です。

午後には雪が降り始めてしまいました。

さて天候の方は今ひとつですが、今日もポルタシリーズ、調整編を続きます。

ポルタの教科書 第2章 ポルタの調整

2-6. 微動ハンドルの位置調整

工場出荷状態のポルタ式経緯台は微動ハンドルの方向が下の写真のようになっています。

操作系においていろいろな干渉がなく、ニュートン式反射鏡筒を使う場合にはそれほど支障はないのですが、屈折鏡筒のM80Mfを使って天頂方向を観察しようとすると下の写真のようなポジションになってしまいます。

このスタイルを私は「修行」と呼んでいるのですが、もの凄く疲れますし常に両手を使うことになるのでとても不便です。(屋外で観察しているときには片手に接眼レンズや参照用の資料を持っていることが多く、両手が塞がるのは避けたいところです。)

長いフレキシブル式の微動ハンドルに交換すると多少楽にはなるのですが、ハンドルがプヨプヨ動いて振動の素になりやすいので、あまり長いハンドルはお奨めではありません。
ポルタ式経緯台では上下・水平両軸の微動ハンドルの向きを調整して45°間隔で好みの方向に位置調整ができるようになっています。

黒いゴムカバー下の付属工具を使用して微動軸に対するプレートホルダー(上下方向)角度調整ができます。

同様に水平方向もアーム脱着により角度調整ができます。

お奨めの調整角度は微動軸が上下方向が鏡筒と同じ向き、水平方向が右手前45°になるようにします。

この状態で鏡筒の右側に身体を置くようにすると、両手をあまり高く掲げないで操作可能ですし、両軸のハンドルがすぐ近くにあるので片手でも操作が容易です。

これまで私が出会ったポルタA80Mfを使われているかたのほとんどが工場出荷状態のポジションのまま使用されています。(取扱説明書には調整ができるという記載があるのですが、お奨めのポジションまでは書いてありません。)

5分もあればできる作業ですし、劇的に楽なポジションで使えるようになるのでぜひ試してみて下さい。(当然ですが、鏡筒は必ず取り外した状態で作業して下さい。)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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