スタパ周辺は日に日に色が濃くなって行きます。
落葉もだいぶ進んでいて、モミジの木の下はちょっとゴージャスな
感じがします。
さてこの時期、観察会の終わり頃の時刻(22時ころ)になるとおうし座が
かなり高く昇り、冬の星座の先駆けとして見頃を迎えます。
おうし座と言えばプレアデス星団(日本では昴、メシエカタログでは
M45)がとても有名ですね。
プレアデス星団は散開星団と呼ばれる若い星達の集まりの一つです。
東京でもクリアに晴れた日には見ることができるほど明るいので、
散開星団の代表みたいな存在と言えます。
でもおうし座にはもう一つ大きな散開星団があります。
おうしの顔に当たる部分の「V」字型に星が並んでいるあたりを
ヒアデス星団と呼んでいます。
日本では釣鐘星と呼んでいた地域もあります。
あまり大きすぎて昔は散開星団と思われていなかったようなのですが
研究の結果、散開星団であることが解りました。
プレアデス星団よりずっと近くにあるので大きく広がって見えています。
(プレアデス星団:400光年、ヒアデス星団:150光年)
ヒアデス星団の中でひときわ明るく輝くオレンジ色の星は、おうしの
目にあたる星でアルデバランですが、ヒアデス星団に属する星ではなく
もっと近く(67光年)にあります。
ヒアデス星団とプレアデス星団は望遠鏡で見るより双眼鏡で楽しめる
天体です。
二つの星団を宇宙の奥行きを感じながら双眼鏡でじっくり眺めると
なかなか楽しいです。
ギリシア神話ではプレアデスの7人姉妹が有名ですが、ヒアデスも
プレアデスの異母姉妹(父親はアトラス)で7人姉妹(5人という説も
ある)だったそうです。