スタパ周辺はすっかり秋風が吹いています。
昼間は雲が多かったですが気持ちのよいお天気でした。
(夜は曇りましたが・・・)
今日はアメリカで見た皆既日食のときに見えたコロナの写真を紹介します。
(北米日食の写真の紹介は多分今回が最後になると思います。)
太陽の外層大気として存在するコロナはかなり大きく広がっているのと、太陽の活動状況によって大きく形が変わります。
内側のほうのコロナは皆既日食でなくてもコロナグラフと呼ばれる特殊な望遠鏡を使用すると観測できるのですが、大きく離れた部分は皆既日食のときにしか観測することができません。
また内側と外周部では何百倍も明るさが違うので、1枚の写真で内側から外側までを一望できるようにするのには少しテクニックが必要になります。
上は8/22に観測直後にアップした写真ですが、こちらは撮影したデータをリサイズだけのものです。
内側のほうが完全に露出オーバーになっているのが分かりますね。
内側から外側までの様々な階調を表現できるようにするためには、露光時間を何段階も変えて撮影した写真をパソコン上で合成して上げる必要があります。
ここでは露光量違いを3枚並べていますが、実際には7~8枚の写真を合成して、階調の豊富な画像を作ります。
合成するとわりと肉眼で見た感じに近い階調で内側から外側までのコロナを表現することができます。
でも人間の眼というのはもの凄く高性能で、実際に双眼鏡などでコロナを見るともっと複雑に絡み合ったように見えるのです。
それを表現するためには、上の画像にさらに少しマニアックな強調処理をかけて上げなければなりません。(具体的にはローテーショナル強調という処理をしています。)
眼で見たのに近いコロナの形状をあぶり出すことができます。
でも、でも・・・・
これ、最近流行の処理なのですが、現物を眼で見たのとはだいぶ違う気がしてなりません。
生で見たコロナというのは、パッと見では一番上の写真のように見えて、細かく見ると一番下の写真のように見えてくると言う見え方(しかもその美しさというのは写真や動画ではとうてい表現でき得ない)です。
これ以上どう弄っても自分を納得させることができる画像になりそうにないので、ブログでの紹介はこれにて打ち切りにしようと思います。