オライオン社のミニEQ赤道儀を試す

一昨日から紹介しているミニEQ赤道儀、今日はインプレをメインに書きます。

 

赤道儀本体については日本語の取説がついていて、組立かたや使い方について
親切に解説されていますので、初心者のかたが購入してもそれほど困ることは
ないでしょう。

モードラは英文の取説のみですが、取付については取説の写真を見ながら
行えば、これもそれほど難しくないと思います。

ただ、手動微動との切り替え(実質不可)の説明や、追尾速度の調整などに
ついては、しっかり英文を読まないと初心者はまごつくかも知れません。

(私も英語は全く苦手なのですが、アメリカ オライオン社のサイトにPDF版の
取説がアップされていたので、ダウンロードしてからわかりにくいところを
翻訳ソフトで翻訳して何とかなりました。 )

赤経微動は歯数96のウォームホイル式、赤緯微動はバネ式のタンジェント
スクリュー式で、可動範囲は約30度です。

クランプは赤経・赤緯とも軸にネジを締め付けるタイプで、クランプには
うちわネジが使われています。

固定する力は弱いのですが、機械にあまり負担を掛けないためには、
このくらいで良いのかも知れません。

卓上三脚架台と赤道儀部は10ミリのつまみ付きボルトで止められています
ので、他の三脚に取り付ける改造はわりと簡単にできそうです。

鏡筒取付部はカメラネジ対応のアダプターが付いていて、カメラはもちろん
カメラネジの付いた望遠鏡を簡単に取り付けることができます。

取付ピッチ約75mmのネジ止め(M6程度)で直づけも可能です。

 

使用してすぐに気付いたのは、ラプトル鏡筒など軽い鏡筒を載せた状態では
バランスウエイトの位置が高くてモードラにぶつかり、思う方向に望遠鏡が
向けられないという問題でした。

 

手持ちの軽いウエイトと交換すると干渉がなくなり大幅に鏡筒を振り回せる
範囲が広がります。

写真は太陽専用望遠鏡「みかん」を取り付けて見たところですが、軽いウエイト
を持っていないかたは工夫が必要です。

使ってみると赤経方向にわりと大きなガタがありました。

ウォーム・ホイルのかみ合わせが甘いための、バックラッシュが原因でした。

 

写真下側のウォームギアハウジングの取付ネジを緩めてホイル側に押しつけて
からネジを締め直したところ、ガタはほとんどなくなりました。

構造が単純なこともあり、微動が重くなることもありません。

この大きさの赤道儀にしては非常にガタが少なく、たいへん安定したもの
だと思います。

ちなみに、これまで改造ラプトルに使用していた赤道儀は、調整できない
赤緯方向のガタがありましたし、クランプの締め具合で望遠鏡の向きが変わる
という嫌らしいクセがありました。

この赤道儀にはそういった嫌らしいクセがなく、たいへん快適に使うことが
できます。(もちろん軽い鏡筒を使うという前提ですが・・・)

続く

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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