今日も1日ドンヨリとした曇り空でした。
満月期なのでこういった天候でもあまり心が騒ぎませんが、それでも
週末はもう少し天気が良い方が精神的に楽なのですがね・・・。
さてスタパの館内の照明は基本的に白熱電球を用いた照明器具を
ベースに設計されています。
白熱電球の光で得られる暖かで優しい雰囲気を重視するための配慮
なのですが、もともと効率の低い光源ですので今の時代ではさすがに
エネルギーの無駄遣いといった感じが強いです。
そんなわけで以前から館内照明のLED化に取り組んできましたが
ようやく全館のほとんどの光源をLEDに換え、ごく一部の特殊な器具
以外は白熱灯を使用しないことになりました。。
LED照明は3.11の大震災(2011)を機に急速に普及したので、なにを
今さらと思う方もいると思います。
話せば長くなるのですが、私(スタパオーナー)はペンションを始める
前は某照明メーカーで照明コンサルタントというお仕事をしていました。
仕事として省エネの提案をするときに次のような点を押さえるように
していました。
・いくら省エネになるからと言っても照明の質(明るさや見え方を)
犠牲にしない。
・同じく機能性(例えば調光機能など)を犠牲にしない。
・投資コストを2年以内で回収できるようにする。
・できるだけ枯れた(=こなれた)手法を使う。
2011年頃のLED電球というのは、まだかなり高価のものが多く、配光
(光の拡がり方)も指向性の強いものばかり。
またそれまで白熱電球の省エネ代替として主流だった電球形蛍光
ランプに比べ効率も演色性(色再現の忠実性)も劣るものが多くあり
ましたし、密閉型器具に不対応が多かったり、ほとんどが調光用
器具に不対応という状況でした。
さらにスタパの主要光源はミニクリプトン電球という、同じ白熱灯
でも小型化されたタイプがメインなので、上記の条件を満足させつつ
LED化することが難しかったのです。
ここ1~2年でこれら性能面の不都合が解消され、最近になって
コスト面の問題も解消されてきました。
(今回客室用に全面的に導入したイオンブランドのLED電球。
2個セットで一個あたり1000円を切るクリプトン電球代替の機種です。)
かつてはメーカー事情の裏の裏まで見えいたので、発売したばかりの
新商品を使うと不良率が高いので、絶対に失敗が許されない場合には
充分バグフィックスができた(=枯れた)製品を使うという鉄則があり
ました。
その面でもようやくその時期が来たのではないかという判断で一気に
LED化に踏みきったというわけです。
まだ一部電球形蛍光ランプが残っていますが、省エネ率的にLEDと
あまり差がなく、交換しても償却に時間が掛かりすぎるため、寿命が
来て交換が必要になるまで頑張ってもらおうと思います。
まあそんなわけで、全てが白熱灯だったときと比べ年間で2~3万円
くらいは電気代を抑えることができます。
電気代全体から考えると数%なので照明の省エネって大したことは
ないのですが、元プロとしてやるだけのことはやったという感じです
かねぇ・・・