練習初日の昨日は雲に泣かされましたが、今日は夕方から雲が切れて
青空が見えるようになりました。
夜にはすっかり晴れて、秋の星座達がとても良く見えました。
さてそんなわけで秋の星座シリーズの再開です。
今日はケフェウス座です。
ケフェウスはカシオペヤ座のところでも紹介しましたが、古代エチオピア帝国の
王様です。
王様のわりには、お后のカシオペヤや娘のアンドロメダに比べるとかなり陰の
薄い存在です。
場所はカシオペヤ座 - 北極星 - デネブ(はくちょう座)で囲まれる三角地帯
の中にほぼ収まる、とんがり帽子のような5角形が目印になります。
一番明るいα星が2.5等星の他は3~4等星の暗い星で形作られています。
都会で見付けるのはかなり難しい星座です。
α星はアルデラミン(右うで)という固有名があるので星座絵では北極星側が
足になって・・・
このような形に表現されることが多いです。
ただ星の配列からこの絵を想像するのはかなり無理があり、北極星側を頭にして
人型を想像した方がピンと来ます。
古い星座絵の中にはそのような(北極星側が頭の)ものもあるので、上のような
絵を無理に想像しなくても良いのかも知れません。
影の薄い星座だからと言うわけではないのですが、望遠鏡での見どころは
それほど多くありません。
有名どころではガーネットスター(上の写真で赤矢印で示した星)があります。
高名な天文学者ウイリアム・ハーシェルがザクロ石のように赤いということで
命名したそうです。
まあ星の色の見え方というのは個人差がかなりあるのですが、個人的には
オレンジ色に見えて、赤には見えないというのが正直な感想です。
望遠鏡の口径や倍率、空のコンディションなどによっても違って見えるので
いろいろな条件でためしてみるのが良いかも知れません。
望遠鏡であまりお奨めの天体はないのですが、ケフェウスの5角形の中は
10倍前後の双眼鏡で見ると、とても賑やかできれいな場所です。
わりと粒ぞろいの星がバラバラとちりばめられていて楽しめます。
もちろんきれいな星空のもとでというのが前提になりますが、
自分だけの星座を作るつもりで眺めるととても楽しい時間を過ごす
ことができます。
上は私が大好きな空域、ケフェウス座のζ星付近です。
ケフェウスのこのあたりです。
双眼鏡で見ても上の写真ほどまでには見えませんが、それでも
天の川の地灯りと、それとは別にたくさんの星が宝石をばらまいた
かのたように見えるとても豪華な眺めの場所です。
ガーネットスターの色も双眼鏡で見ることができますので、空のきれいな
(天の川が肉眼で見えるような場所では)ぜひ双眼鏡を向けてみて下さい。