ゼロから始める「星空観察」(1)

今日も曇りから雨の天候・・・・

梅雨時よりも梅雨らしい日が続いています。

さて天候のほうは今一つですが、今日から新シリーズ、ゼロから始める「星空観察」を始めることにします。

以前から本当に全く星に関する知識の無いゼロスタートの初心者向けの解説をしたいと考えていて、散発的に紹介してはいるのですが、ついマニアックな方向に話が進んでしまうのでなかなか体系だったシリーズになっていません。

スタパを営業していると、たくさんの方からたくさんの質問をいただくので、そんな疑問にきめ細かくお答えできるようなコンテンツにしたいと思っています。

ご質問、ご意見大歓迎ですのでよろしくお願いします。

それではまずはじめにスタパで一番多くいただく質問からです。

第1章 星は「いつ」・「どこで」見るの?

これから星を見てみたいと思っている全くの初心者(以下「ゼロ初心者」といいます)の方の疑問や、スタパで一番多い質問は『星は「いつ」・「どこで」見るの』がよいのかというとても根源的なものです。

満天の星に天の川・・・わぁ~きれい!!

星が好きな方なら、きれいな星空を見たいと憧れる方なら誰しも出会いたい情景です。

でもどうしたらその情景に出会えるのかが分からない方が意外に多いようです。

でも答える方にしてみればこの質問はとても漠然としていて、結構答えに困ります。

とても漠然としているので、一言で答えるなら
「空気のよく澄んで、晴れた、月明かりのない、夜」
という答えもとても漠然としたものになります。

「当たり前じゃあないか」と思われるあなた、あなたはもうゼロ初心者では無いと言えます。

でも、
1)空気のよく澄んだ
2)晴れている
3)月明かりのない
4)夜

という4つの条件が全て揃っていないと本当にきれいな星空は見えないのですが、ゼロ初心者の場合、それぞれの意味やどんな状況であるのかが分かっていない場合も多いので「きれいな星空」に出会うことができません。

以下、一項目ごとに詳しく説明します。

1-1 空気の澄んだ「時」と「場所」で星を見よう

空気が澄んでいると星は良く見えます。

ではどんなときに空気が澄むのでしょう?

例えばお正月やお盆、台風一過などの時には都会でも驚くほどきれいに星が見えることがあります。

これは長期休暇で工場や車が稼働していないとか、風で空気中の塵が吹き飛ばされているとかが原因です。

これは特殊な例ですが、時刻や季節、場所などで空気の澄み具合は変わります。

1-1-1.空気の澄む時刻は

1日の中でも人がたくさん活動している日没直後よりも深夜以降のほうが、空気の澄むことが多いです。

これは日没直後の時間帯は工場や車の稼働で空気が汚れていることもありますが、深夜になると気温が下がり空気中に含まれる水蒸気の絶対量が減るという効果もあります。

もちろん町全体が寝静まれば星を見るのに邪魔な夜空に放出される灯りも少なくることも大きな要因です。

町からかなり離れた場所にある山奥でも、スポーツ施設や商業施設の照明が消灯されると一段と星空がきれいになります。

空気が澄むのは深夜以降が狙い目

1-1-2.空気の澄む季節は

次は季節による星の見え方の違いです。

夏よりも冬の方が気温が低く空気中の水蒸気量が少ないので、空気が澄みやすいですし、薄雲なども発生しにくいです。

また冬は強い北風や偏西風が吹くことが多く、気中の塵を吹き飛ばしてくれることも多いです。

関東近郊の太平洋側は冬は特に晴天率が高くなりますので、夏よりも冬の方がおすすめということになります。

空気が澄む季節は冬

もちろん星が見えるのであれば、いつ見ても構わないのです。

ある特定の天文現象を見るためには決まった季節や時刻でなければならない場合もありますし、自分の気分や体調、仕事のお休み・合間などこの時間でなければダメということは全く無いです。

もちろん冒頭に書いたように正月や台風一過などという特別な条件や気象状況でとても星がきれいに見えることもあります。

それでも、どちらかといえばという話として、良く見えるのは宵の口よりも深夜以降、夏よりも冬ということになります。(続く)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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