今日も良い天気。
スタパ周辺はどこを見ても絵葉書にしたくなる景色が楽しめます。
八重桜も満開です。
さて今日も「古人が見た星座の秘密」シリーズが続きます。
3.星の並びでない星座(続き)
サブタイトルとはちょっと違うのですが、星のならびで説明できないさそり座の話です
3-3. ツメのないサソリの秘密
さそり座は夏の夜空は形のハッキリした星座と言えます。
アンタレスの上に扇形を描くようにサソリのツメつめにあたる部分があって、この開きの小さな扇形は比較的良く目に付きます。
ところでプラネタリウムソフト(ステラナビゲーター)で星座絵を見てみると・・
ツメだと思っていたあたりはサソリの頭で、特にツメに割り当てられた星があるようには見えません。
でも星の名前を調べて行くと、てんびん座の星にズベン エス カマリ(北の爪)という星とズベン エル ゲヌビ(南の爪)という星があるのです。
どうも古人たちはてんびん座までを含めてサソリをイメージしていたようなのです。
昔々、さそり座は今よりもっと大きな星座で、てんびん座を飲み込むような大きなツメを持った星座であったようで、現在の星座絵よりもより本物に近い感じに見えると思います。
星座が現在のようにきっちり決められる前は、結構星座の星の相互乗り入れというか、相互利用といったことが当たり前に行われていたようです。
現代ではきっちり分けておかないと天球上の場所を示すときに混乱が生じるということで星座の境界がしっかりしているのですが、昔の人たちはおおらかだったのか、必要に応じサソリのツメに見立てたり、天秤として使ったり、今よりも柔軟な発想で空を見上げていたのでしょう。