古人が見た星座の秘密 その13

今日は終日雨

昨日、病院でもらった薬を飲むと猛烈に眠くなり、身体を縦にしていても朦朧としてしまうので今日は一日寝ていました。

おかげで風邪のほうはすっかりよくなりましたが・・・

さて今日も「古人が見た星座の秘密」シリーズ、今日は章が変わります。

4.バイエル符号の謎

バイエル符号というのは各星座の星に、(概ね)明るい順にギリシア文字の小文字α、β、γ、・・・・・、ωを割り当てるという星の名前付けの決まりです。

バイエルさんがまで正確な測定器がない1600年代に目測で決めたものを、改良・修正しながら現代でも使われています。

現代では暗い星までを含めたたくさんの星にNo付けをしている星表もあるのですが、バイエル符号のほうが直感的に星座や星座の星について説明がしやすいので未だに使われています。

ただ測定器がない時代に直感的に決められているので、明るさの順が正確でなかったり、明らかに明るさの順を無視した順番になっていることが多いです。

この辺の細かい話はwebで検索して頂くとして、ここでは古人の眼で見たときこのバイエル符号は洒落ているなとか、狙ってるでしょう・・といいたくなるような星たちを紹介したいと思います。

4-1. やぎ座ω星の謎

やぎ座は逆三角形の形をしていて、「パンツみたい」と言う人もいます。

この逆三角の一番下の頂点の部分にある星がω星です。

暗い星が多く一番明るい星でも3等星で、この逆三角を形作る星の多くは4~5等星で構成されています。

ところでωというのはギリシア文字では24番目の一番最後の符合です。

やぎ座ω星は4等星でそれほど明るい星ではありませんが、それでもやぎ座の中ではわりと明るくて、逆三角の頂点重要な星ですからもっと若いギリシア文字の符合が与えられてもおかしくない星だと思えます。

実際に調べてみるとやぎ座のなかでω星より明るい星は6個しかありません。

6等級の星にまでギリシア文字のバイエル符号が付いているのに、なぜわざわざ4等星にωの符合を付けたのか・・・・・

やぎ座の最南端の礎(いしずえ)に相当する相当するのでギリシア文字最後のωが与えられたとも考えられますが、何とも不自然なイメージを払拭することができなように思います。

でもこのω星のあたりを双眼鏡で見ると結構たくさんの微光星があり、なにやらフワフワと二つの房のような星列、見ようによってはωの形に見ることが出来ます。

はじめはω星のところにωの形があるなんて、なんて偶然だろうと思ったのですが、冷静に考えて、もしも古人にこのωの星の並びが見えていたなら、この星をω星以外の符合を付けることは考えられないと思えて来ます。

やぎ座の中で一番下の星としてその符号が付いたのか、それともここで紹介したωの星列に気付いて付けたのか・・・・

いずれにしても、とても茶目っ気のある符号付けだと思いませんか?

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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