冬の大三角のひみつ その3(完)

今日は2週間ぶりに曇天な一日。

ズーっと晴れが続いていたので、ちょっと休憩です。

さて少し間が空きましたが「冬の大三角のひみつ」シリーズ 今回で一応(完)です。

冬の大三角の中には天の川が流れていて、その中には「いっかくじゅう座」という伝説の神獣を象った星座が潜んでいることを前回お話ししました。

天の川が流れているといっても、この辺りは天の川の一番淡いあたりになるので、都会では冬の大三角の中に星を見つけることが難しいかもしれないです。

天の川は私たちの太陽系が属する1千億の恒星が集まった銀河系を内側から見ている姿です。

でも太陽系は銀河系の中心にあるわけではなく、かなり端の方にあるため太陽系から中心方向を見ると天の川は濃くて、端の方を見ると淡い天の川が見えるのです。

銀河系の中心方向は夏の星座であるいて座方向にあり濃い天の川が見え、その反対(一番淡い部分)は冬の大三角の上(ベテルギウスの上)あたりに位置するので淡い天の川しか見えないということになります。

とはいえ天の川沿いなので,良く晴れた日に双眼鏡を向けると驚くほどたくさんの星があるのを見ることができます。

いっかくじゅう座の頭のあたりにあるバラ星雲は前回も紹介しましたが、最高の条件のときには肉眼でも見つけることができます。

双眼鏡で見ると上のように(色はわかりませんが)かすかに星雲が広がっているのがわかります。

星がたくさんあるので意味ありげに並んだ星のアステリズムもたくさんあります。

こちらは一角獣の足元あたり(ε星とβ星の間あたり)にある「キツネ」のような星列。

でも見ようによってはゆらゆら揺れる縄梯子にも見えたりします。

また一角獣の背中あたりにあたるデルタ星は双眼鏡ではかわいらしい二重星ですが、ここから右にフライパンのような光線銃のような星の並びが目につきます。

みんながいつも見ているはずなのに見えていない、とてもマイナーな「いっかくじゅう座」ですが、実は見どころ満載の面白い星座です。

同じマイナー星座でも、周極星座(一年中沈まない)なのに見どころも少なく、星座の形をたどれる人がほとんどいない「きりん座」に比べるとまだかなり派手だと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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