ホントに超入門 「望遠鏡の使い方」-29:望遠鏡いつも良く見えるとは限らない

今日も良い天気 (^o^)

 

さて今日も超入門シリーズ、今日は「望遠鏡いつも良く見えるとは限らない」です。

「望遠鏡は冷やして使う」で説明したように、望遠鏡の筒の中で起こる空気の
対流でさえ見え味に大きく影響が起こります。

ということは私たちの頭の上、100kmくらいの高さまである空気の対流や流れでも
天体の見え味には大きく差が出てきます。

実は星がキラキラと瞬いて見えるのは、無限遠ともいえる遠方にある星の光が
空気中を通過するときに、空気の揺らぎによって分散されることによります。

よく説明で使うたとえは、小川のせせらぎの中にある石が本来の形に見えず
ゆらゆらと揺れて見えるのと同じです。

極端な話ですが、宇宙で星を見れば星は全く瞬くことがありません。

特に日本の上空に流れているジェット気流の経路によってこの瞬きが大き
かったり、小さかったりします。

この空気の揺らぎのことを「シンチレーション」といいます。

一般にはシンチレーションが大きいと、望遠鏡で星を見たとき星の像がチカチカ
とチャカ着いて見えます。

月や惑星を見ると縁がギザギザにブレて見えます。

空気の揺らぎによる望遠鏡の見え味を「シーイング」といって、最悪(1)から
最良(10)まで10段階で表現することが多いです。

惑星の観測ではシーイングがよい場合と悪い場合とで全然観測の精度が変わって
来るので、観測のたびにシーイングを記録するのが一般的でした。

シンチレーションの小さな日でもシーイングが悪い場合があります。

それは地平線から昇ってきたばかりの天体を見る場合、天頂付近の天体よりも
地上付近の濃い空気の中を長く通過してくるため、途中の空気の揺らぎの影響を
大きく受けます。

地上高度が低いとシーイングが悪いばかりでなく、空気による光の減衰も大きい
ので、精密な観測が必要な場合は、できるだけ高く昇ってから行うのが無難です。

たとえば、シーイングの良い日に土星を見れば・・

 

当然のように輪が見えますが・・・

本当にシーイングの悪いときに土星を見ると・・・
輪が見えるというより、ラグビーボールのような光のかたまりにしか見えない
ような日もあります。

同じモノを見ても(特に高倍率では)、日によって見え方が変わることを覚えて
おいてください。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 天文関係, 望遠鏡・機材 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください