ZTF彗星を撮ってみる (コメットトラッキングを試す)

今日は良い天気だったのですが、日没後に少し雲が多くなってしまいました。

どうせ満月だし・・と少し拗ね気味、、、

さて昨晩は月明かりの中ZTF彗星(C/2022 E3)を撮ったのですが、動きの速い彗星とバックの恒星が点に写るよう短時間露光の写真をアップしました。

通常の天体写真のように日周運動に合わせて追尾を行った状態で彗星を撮影すると本来点状に写るはずの彗星核が伸びてしまいます。

上は1/28撮影のZTF彗星ですが6分(15sec×24)の露光中に明らかに移動しているのが分かります。(核が分かるように濃いめに仕上げています。)
(ビクセンED102S(D103/f660mm)+06×レデューサー+CLSフィルター+ASI533MC)

このような写真ですと彗星の本来の形が分からないし、淡い尾の部分を写すことも難しいです。

短時間露光の画像をたくさん撮影して、あとから彗星位置を基準にした合成を行えば良いのですが、一手間余計に掛かり少し面倒です。

まあ・・とは言えやるかと思いつつ天候の悪い日が続いたのでYouTubaを見ていたらいつも参考にさせてもらっている「すみやチャンネル」さんで、1/31にSharpCapのVer4.1βバージョンがアップされコメットトラッキング機能が追加されたことを紹介されていました。

というわけでβバージョンなので自己責任ではありますが使ってみることにしました。

確かにライブスタックを始めるとコントロール画面のアライメントダブを開くとこれまでに無い「Alin on a Comet」というチェック欄があり、これにチェックするだけで彗星を追尾してくれるようです。

上は昨晩撮影で8sec×32(256sec)、恒星が線状に伸びているのがわかります。

さらに8sec×168(22.4min)、明らかに左上に尾が伸びている感じがわかると思います。

ただアプリ上でチェックを入れるだけでこんな写真が撮れてしまうのは全く驚異的というか楽チンの極みです。

ただし、月明かりのためバックブランドが明るいのが災いしてか露光時間を長くしてもそれほど彗星自体が良く写ったという感じもしません。

あまり恒星の軌跡が長くなると星空の中の彗星という雰囲気も壊れるので、露光時間を長くすれば良いというものでも無いような気がします。

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たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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ZTF彗星を撮ってみる (コメットトラッキングを試す) への4件のフィードバック

  1. 大石 賢 のコメント:

    スタパオーナー様

    いつも有益な情報ありがとうございます。

    SharpcapPro 4.1β で彗星追尾のライブスタッキングが可能になったとのこと
    さっそく試してたいと思いますが、4.1β版 はどこから入手すればよいでしょうか。

    4.0版のホームページには、β版の案内が見当たらないようですが
    ダウンロード先をお知らせくださいますでしょうか。

    以上、よろしくお願いいたします。

  2. スタパオーナー のコメント:

    大石さま

    いつもありがとうございます。
    SharpCap のサイトでダウンロードのページに4.1βバージョンはこちらのリンクがあるのですがみつかりませんか?
    一応当該ページのURLを貼っておきますね。

    https://www.sharpcap.co.uk/sharpcap/sharpcap-downloads/sharpcap-4-1-beta

    インストールして、立ち上げて、ライブスタックを始めてからでないとコメットトラッキングのチェックがいれられないので、私は始め少し戸惑いました。
    ご参考まで

  3. 大石 賢 のコメント:

    スタパオーナー様

    コメントありがとうございます。

    SharpCap4.1βのダウンロードリンクが見つかり、インストールしました。

    今度、電視観望の際にテストしてみます。

  4. スタパオーナー のコメント:

    大石さま
    無事インストールができて何よりです。
    正式版になったときにはインストールし直しかも知れませんが、とりあえず試して見て下さい。

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