2月は暖かな日が多くこのまま春になるのかと思うほどでしたが、3月に入って
寒い日が多いです。
その分、山がクリアに見える(=星もきれいに見える)ので嬉しいのですが・・・
さて、接眼レンズをビクセンのNPL40mmから同じくNPL30mmに変えての再挑戦
ですが、焦点距離800mmのアトラス60と組み合わせると
・縮小率=カメラ焦点距離 ÷ 接眼レンズ焦点距離
= 6.0mm ÷ 30mm =0.2
・光学系F値= 望遠鏡F値 × 縮小率
= F13.3 × 0.2 = 2.66
となってしまいせっかくのS95の開放F値2.0を活かすことができません。
そこで手持ちの鏡筒の中から焦点距離の少し短いラプトル60(D=60mm、f=700mm、
F=11.67)を使うことにしました。
この組み合わせですと合成F値は
・光学系F値= F11.67 × 0.2 ≒ 2.3
となり、F2.0に少し近づきます。(この組み合わせの場合、理想的には600mmの
焦点距離が欲しいところです。)
さて、ラプトル60の鏡筒はアトラス60の架台に無改造で載せることができる
のですが、ファインダーを取り付けることができません。
星雲星団を狙うのには少し強力なファインダーが欲しいので、バランスウエイト
代わりにこんなふうにしてみました。
かなり頭でっかちで不格好ですが・・・
サブスコープは以前紹介した30倍以上の倍率だと使い物にならない中国製
粗悪望遠鏡(D=70mm、f=300mm)です。
オール樹脂製で軽量なのと、高倍率不要のファインダーということで今回の
起用となりました。
余談ですが・・・
この望遠鏡、ネットオークションで1000円以下(送料別)で入手したものです。
根本的な設計ミスのため口径70mmを全く活かせない構造で、ドロチューブに
により有効径45mm程度のものでした。
ドロチューブを切り詰めたり、内面反射を軽減する植毛紙の貼り付けや、絞り環
の取付など、とりあえず低倍率であれば使えるところまで改造しています。
安くても初心者が決して手を出してはいけない望遠鏡ですので悪しからず・・・
さて、ずいぶん前置きが長くなりましたが、この組み合わせで撮影したM42
(オリオン大星雲)をお見せします。
まずは順当にISO3200で2秒露光を5コマ加算コンポジットしたものです。
35mm版換算630mmの望遠レンズですので、2秒でも星の日周運動で星が流れて
いるのがわかります。
周辺像が流れているのは、歪曲収差による像の歪みの影響が少しずつ動いて
行く星をコンポジットにより無理矢理ひとつに合成することにより出てしまう
現象です。
まあ突っ込みどころ満載ですが、口径6cmの入門用望遠鏡とコンデジで
ここまで写るというのはちょっと反則かもしれない気がしています。(^o^)/
続く・・・