南極老人星というのはりゅうこつ座のカノープスという1等星のことです。
たいへん南に低いところにあるので、日本では東北より北では地平線上に
上がらず見ることができません。
実際の明るさはシリウスに次いで全天で2番目に明るい恒星なのですが、
高く上がりませんので、それほど明るく見えることはありません。
中国でも見えづらさは同じようで、そんなに見えづらい星ならば、それが
見えるというのは縁起の良いことだという解釈から、この星を見ることが
できれば長生きができるということで、「南極老人星」という名前が付いたと
いわれています。
スタパがある南側が良く開けて、標高の高い八ヶ岳南麓では意外にあっさり
見ることができます。
ただ、一日のうちにほんの数時間しか地平線上に現れないので星の位置関係が
よくわかっていないと見逃してしまうことも多いようです。
写真のようにおおいぬ座の前足と後足の先を結んで下に延ばしたあたりと
覚えておくと簡単に見つけられます。
スタパの敷地内ですと畑の向こうの防風林に遮られてしまうのですが、
よく見ると木々の隙間から見えることもあります。
南の地平線まで良く晴れた日に、歩いて1~2分の舗装道路まで行くと
木々に遮られずにカノープスを見ることができます。
就寝前の犬の散歩ではあたりまえのように毎日見えてしまうこともあります。
ひと冬に10回くらいは見ていますので、1回で1年寿命が延びるとすれば
120歳くらいまでは軽く生きられる計算になるのですが、どんなもんでしょう?