また少し間が開きましたが名作シリーズです。
今日は「コップ座」。
以前にも「うみへび座」の解説で写真に出ているので「ああ、あれね~」といった
ふうにご記憶の方もあるかも知れません。
3.5等星から5.2等星という暗い星ばかりで構成される「まさに」マイナー星座と
言えます。
都会では双眼鏡を使ってもたどるのが難しいほどですし、スタパでもよほど
クリアに晴れ渡った日でないと南中高度が低く見つけられません。
形としては日本語の「コップ」というより西洋の杯(カップ)に近いものです。
まあコップもカップも語源は同じですから、この辺は勝手な思い込みですが、
ようやく見つけても、形がかなりゆがんでいて違和感があります。
以前からこの違和感がズッと気になっていたのですが、最近になって星座と
いうものはもっと自由に楽しんでよいのではないかと思うようになりました。
天文学で星座の区切りが決められたのは1931年のことで、それ以前には
かなり自由に星座が作られていました。
その名残で、アンドロメダ座のα星はアンドロメダの頭にありますが、
アルフェラッツ(=馬のおへそ)という固有名詞で、実際ペガスス座のおへそに
位置しています。
またぎょしゃ座のβ星は牡牛座の向かって右の角の先に位置しています。
そういった自由な発想でコップ座を見ると「うみへび座」のν(ニュー)星を
借りると、かなり左右対称に近いりっぱなカップが浮かび上がってきます。
いかがでしょう?この形ならマイナーながら「名作」と呼んでも良いように
思えます。
あまり天文学上の決め事に捕らわれずに、自由に星座をたどるのも楽しい
ものです。[E:happy01]