いきなりですが昨日の続きです。
口径比F5という仕様のアクロマートが使い物になるのかというところが
今回の鏡筒選びのポイントになった一番のキモの部分なので少し詳しくお話します。
これまで私が使ったF5アクロマートは、ビクセンのニュープラネットという
商品名の口径80mm、焦点距離400mmと国際光器扱いのマゼラン102、口径102mm、
焦点距離500mmの2機種でした。
マゼラン102は以前このブログでも「ブラック ギャラクシーⅠ」として紹介
しているもので、今回購入したSE120と同じSINTA社製の兄弟機種です。
(左がマゼラン102、右がSE120。色は違いますが雰囲気がよく似ているのがわかると思います。)
ビクセンのニュープラネットにしてもマゼラン102にしても、口径のわりに
小さくて取り回しがよい他は、あまり好印象がありません。
20~30倍の低倍率で振り回して遊ぶのにはよいのですが、この2機種とも
短焦点アクロマートにありがちな球面収差が大きく、口径ミリ数倍(口径80mm
なら80倍)の倍率にすると像がぼけて、あまり気分がよい観察ができなくなる
ものでした。
また、ニュープラネットに関しては口径食が大きく75~6mmの有効径しかない
ことや、球面収差・像面湾曲などの影響で全体のピントがあまく、ワンクラス
下の66mmアポクロ鏡筒よりも最微星が負けるという状態でした。
そんなわけで「F5アクロとはこんなものか・・・」というのが私の結論でした。
マゼラン102についてはスタパにある同じSINTA社の15cmF8の出来がすごく
よかっただけにちょっと残念な気がしていました・・・
が~、私の既成概念を打ち砕いてくれたのは兵庫からときどき来て下さる
H田さんが持参されたSE120で土星を見たときでした。
色収差が無いと言えばウソになりますが、それが気になるほどではなく、
100倍以上の倍率で土星の輪のカッシーニの空隙もシャキッと見えます。
口径80mm,F12.5のアクロと比べても像が明るい分ハッキリ見えるような気が
します。
マゼラン102の高倍率特性とは全く別物のように思えたのです。
「F5アクロでもこんなに見えるのか・・・」という認識に変わったわけです。
その後ネットなどで調べてみると、SINTAの製品にはばらつきがあって、とても
良く見えるものと、そうでないものがあるらしいことがわかってきて、スタパの
マゼラン102はどうもハズレだったらしいこともわかりました。
SE120は欲しいけれど、もしまたハズレたらどうしよう?という気持ちがあり、
欲しいという憧れはあるものののズッと踏ん切りがつかずにいました。
もう一つ12cmクラスの屈折に憧れてしまったのは・・・
以前「ななつがだけ北天文台」のオーナーグループが来たときのこと、
オーナー2が持参されたテレビューNP127の双眼望遠鏡でペルセウス座の
二重星団(h-χ)を観て思わず歓声を上げるほどの衝撃を受けたことが大きい
です。
このNP127、口径127mmのアポクロマート屈折で、同じテレビュー製のイーソス接眼と
組み合わせれば1セット約100万円のもの・・・。
それが双眼(2本!)ですので良く見えて当たりまえと言えば当たりまえなの
ですが、120~130mmクラスの短焦点屈折が欲しくなった原因のひとつでした。
お金がいくらでもあればぜひ欲しいNP127ですが、まあそれは置いておいて、
SE120が26000円で買えると分かったら、何だか妙に、そして久々に望遠鏡を
買いたくなってしまったというわけです。
ずいぶん長くなってしまいましたが、以上が今回一年以上ぶりに、新品の
ものとしては7年ぶりに買った望遠鏡の購入にいたる経緯です。(フ~ッ!)
次回以降にインプレを紹介してゆきたいと思います。
SE120!!
私も今すっごく欲しい望遠鏡です。
短焦点アクロなんて、色収差の代名詞みたいに言われていますが、低倍率に向く天体には威力がありますよね。
前回ヤフオクで購入したレイメイRXA360(口径70 焦点距離400)は結構当たり品だったようで、架台を変えてドローチューブの切り詰めや迷光処理の強化を行うと、札幌の空でもメジャーな散開星団を何個も見つける事が出来ました。
これが120の大口径だったら・・・と、考えるだけで溜息が出てしまいます。
本当は機材をそろえるより、星の綺麗なところに行ければ一番いいのですが・・・。
レビュー楽しみにしています!
EMIさま
いつもありがとうございます。
そちらは21日の月食が見られたようで良かったですね。
さて、SE120かなり前から欲しい望遠鏡でした。(去年の2月に「お気楽1号」を組んだときには、すでに欲しかったんです・・)
実は今年町内会長をしているおかげというか、運悪くというか10月に行われた「国勢調査」の調査員をするはめになり、かなり苦労させられたのですが、苦労の甲斐あって(?)、その労務費をいただくことができました。
EMIさんの児童手当の轍を踏んではいけないと、早々におかみに「望遠鏡を買わせてくださいな」と宣言をして、めでたく購入にこぎ着けたというわけです。(^_^)
この三日間、毎日星を見ています。
昨日、一昨日は月が明るく、シーイングも悪かったのですが、結構ムフフ・・でした。
今日は月が昇る前にM31、スバル、h-χなどを見たのですがかなりムフフフ・・でした。
わりとシーイングが良かったので後から月や木星を高倍率で見てみるとこれもまたそこそこムフフ・・でした。
どうやら当たりを引けたようでこの先ちょっと楽しみになってきましたヨ!
こんにちは
なるほど明るさですか?
小生はヤフオクでSE120Lの方を
ポチってしまいました。
80mmとは全然違います。
目視では見えなり星が導入で動かしているとき
どんどん入ってきます。
焦点距離が1000mmなので
収差はすくないようです。
なをヤフオク商品なので半端でした。
光軸調整用のイモネジが三個と
ドローチューブと鏡筒を止める
ネジが一本、合計4本のネジが
ありませんでした。
いまはそれはサービスセンターに
あります。
やはり望遠鏡もカメラの望遠レンズも
大口径はいいです。
早く戻ってきて欲しいものです。
収差についてはない方がいいと
考えているのでやはり120Lなの
だろうか??
ひとそれぞれですかネ。
120にしろ 120Lにしろ価格は安いので
欲しくはなりますよネ。
あとは三脚と経緯台ですね。
6.5KGありますから・・・・・。
では($・・)))/
ホリエ さま
SE120Lのインプレをありがとうございます。
SE120にしても120Lにしても眼視観測に重点を置いた設計のアクロマートですから、昼間使おうとしたり、写真撮影に重きを置いたりしなければ充分に楽しめる筒だと思います。
お手軽観望用としては素晴らしいコスパの製品だと思いますね。
個人的には120mmの口径があるとスバルのメローペ周辺の星雲が見るのでとても気に入っています。