5-1.使い方の基礎(続き)

3)片眼ピント調整

多くの双眼鏡は中央にピント合わせのリングがあり、左右同時にピントを調整することが出来るようになっています。

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このタイプを「CF型」といいますが、まれに左右独立にピントを合わせるタイプ「IF型」もあります。

CF型では、はじめに左右の眼の視力(視度)の差を調整しておくと見る対象が近くなったり遠くなったりと変化しても、中央のピントリングを調整するだけで素早くピント合わせが出来ます。

このため、はじめに基準となる方の眼(双眼鏡によって異なりますが多くは左目)で対象にピントを合わせます。

4)視度調整

基準となる方の眼でピントが合ったら、もう片方の眼で視度の差分のピント調整をします。

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多くの機種では右目側の接眼レンズ自身、またはその根本を回転させてピント調整を行う機構が組み込まれています。

機種によってはこの機構が接眼レンズ周りになくて中央のピントリングと同軸になっていてピントリングの一部を引き出して回すタイプ(下)や、中央のピントリングがなくて左右別々にピント合わせをするタイプもあるので、注意が必要です。

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以上で双眼鏡を使うための準備完了です。

あとは見たい対象に向けて中央のピントリングを回してピントを合わせて下さい。

1)~4)を文章で説明するととてもたいへんそうな感じがしますが、慣れれば10秒も掛からない作業です。

初めのうちは目幅が合っているのかとか、ピントが合っているのかとかがよく判らないこともあるかも知れないのですが、違和感を感じるようならドンドン調整をして、自分が一番見やすいように設定を変えて下さい。

慣れればそれほど悩まずにピタ、ピタ、ピタッ! と調整が出来るようになります。

使い方の基礎になる部分ですし、避けて通れないのでしっかりマスターして下さい。

ここまでの内容は双眼鏡を購入すれば取扱説明書に必ず書いてありますし、入門書などにも書いてありますのでご存じの方も多いと思います。

でもここから先の使い方となると意外に詳しく説明されていない場合が多いです。

そう、スタパの解説はこれからが本番なのですよ!!