7-2.このサイトで紹介する星たち

本サイトでは「星群・星列」をメインとすることを前節で示しましたが、基本的にはそれにこだわらず、双眼鏡で見て楽しいと思えそうなものならドンドン紹介して行きます。
具体的には以下のような星や天体です。

そしてもう一つの大前提として7倍前後(5~10倍程度)の手持ちでも使える双眼鏡で見えるものを対象とします。(口径は概ね20~50mm程度)

この範囲以外の倍率や口径では視野の広さや、最微光星の違いから同じ場所を見ていても全く異なる印象の見え方になることがあるためです。
(もっと高倍率や大口径の機器での対象はいずれ別シリーズで検討したいと考えていますが、ここでは対象外とします。)

また紹介用に使用する写真は敢えてあまり写りの良くないものを使用しています。

実際に絶対見えないような暗い星までが写っている写真を使用しても参考にならないと思うからです。

実際より写りすぎている写真を使用する場合にはできるだけその旨を付記します。

1) メジャーな「星雲・星団」

スバル(プレアデス星団)やヒアデス星団、アンドロメダ銀河やオリオン大星雲など、双眼鏡で見た方が楽しい場合が多いものは、当然積極的に紹介します。

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おうし座ヒアデス星団 双眼鏡向けの散開星団としてスバルと並んでとてもメジャーな散開星団です

星好きの方ならみんな知っている天体でも、双眼鏡で見て楽しむときのポイントなども合わせて紹介したいと思います。

双眼鏡で見てあまり楽しくなくても、少し大きな望遠鏡で見るときっと楽しめる(私が覚えておいて損は無いと思える)メシエ天体についても一部紹介したいと思います。

2) 大きな散開星団

望遠鏡向けとしては大きすぎてメジャーでなくても、双眼鏡で見ると楽しめる散開星団、例えばかみのけ座のMel.110とかペルセウス座α星付近のMel.120なども紹介します。

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中央の輝星はペルセウス座α星で、これを取り囲むようにある星群がMel.20という散開星団

 

アメリカで有名なアステリズム、コートハンガー星団、ケンブルカスケイドなどもこの辺のグループになります。

3)小さな星座・双眼鏡を見やすい星座・日本の星座など

古来からある88星座や、日本特有の星座の中でも双眼鏡の視野に収まる小さなものは、それなりに楽しめます。

暗い星でできた星座を双眼鏡で辿るのも楽しいものです。

4)二重星

肉眼ではひとつの星にしか見えなくても、双眼鏡で見るとふたつの星が接近して並んでいることが良くあります。

ときには三重星、四重星ということもありますし、色の対比がとてもきれいなこともあります。

かわいらしい二重星がいくつも並んでいるところがあったりもします。

また肉眼二重星と呼ばれるものの中にも肉眼では見えづらく、双眼鏡を使えば良く見えるというのもあります。

5) 「星群」

星団でなくてもバラバラと星を散らしたように見える「星群」もあちこちにあります。

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ケフェウス座の星群


特に天の川沿いに双眼鏡を振って行くと、たくさんの星が霧を吹いたように見える部分があったり、細かすぎてあるいは数が多すぎて何かの形に見立てるのが難しい星列をたくさん見つけることが出来ます。

そんな見所も場所別に紹介できればと思います。

また意味ありげに並んだ星列なのだけれど(私の想像力不足のために)、何かの形に当てはめられなかった星の群れもこの仲間に入ります。

何か良い形を思いついたら教えて頂けるとありがたいです。

6) 「星列」(アステリズム)

そして「星列」です。

双眼鏡で星空を見ていると、意味ありげな星列に出会うことが多くあります。

明らかに何かの形に見えたり、どこかの星座に似たような並びがあったりします。

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オリオン座の中にあるペガススの四辺形とアンドロメダ座

実はこの星列探しをして、この星列がどんなものの形をしているかを考えながら星空を眺めるととても楽しいのです。

きれいに星空が見えるときにコレをやっていると1~2時間があっという間に過ぎてしまうほどです。

たくさんの方にこの星列探しの楽しさを伝えて、もっと双眼鏡で星空を見る時間や機会を増やしていただければ・・・というのが本サイトの最終的な目的でもあります。

ただ流して見ているだけだと、その時ちょっと面白いと思ってもすぐに忘れてしまうことが多いです。

そこでその意味ありげな星列を無理にでも線で繋ぎ、形を作って登録・保存すれば星空のあちこちに双眼鏡向けの名所を作ることが出来てそれをネットに公開しておけばたくさんの方に楽しんで頂けるきっかけになればと思います。

たくさんの方に見て頂き、形を考えたり、見つけたりして頂こうというのが最終目標ですが、当面は私の独断と偏見で紹介させて頂くこととします。