5-2.使い方のコツ(続き2)

4)三脚を使う

ある程度以上の双眼鏡には三脚に取り付けて使用するためのネジ穴が用意させている場合が多いです。

「ビノホルダー」という部品を介してカメラ三脚に取り付けられるようになっています。

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低倍率の双眼鏡といえどもカメラ三脚に取り付けて使用すると
・手ブレがほとんど無くなり安定した観察が出来る
・ブレないのでより暗い星や細かいところが観察できる
・方向を固定できるので、複数の人で同じ天体を見ることが出来る

などのメリットがあります。

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だだし、複数のメンバーで交代しながら見る場合でも「目幅」「左右の視度」「ピント」の調整がメンバーそれぞれに必要ですので意外に面倒です。

また天頂付近(地平高度60°以上)を見る場合には、かなり辛い態勢になることを覚悟しなければいけません。

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ユーハンターという商品名の双眼鏡用架台もあり(現状流通しているかどうかは不明です)、これを用いると天頂付近を比較的楽に見ることが出来ます。

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それでも立った状態で、頭を真上に向けて見上げる姿勢はそれほど楽なものではなく、長時間の観察には向きません。

手持ちで使うのが難しいほど大型の双眼鏡ならば三脚に載せての使用もやむを得ません。

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でも機動性が命ともいえる双眼鏡を三脚に載せてしまうのは、皆で同じ天体を見たいなどの事情がない限り(個人的には)お奨めしません。

5)一脚を使う

私が双眼鏡で星を見るときに推奨するのが「一脚」の使用です。

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手持ちでの使用と三脚に載せての使用の中間的な位置づけですが、機動性を損なうことなく手持ちより大幅に安定した視界を得ることが出来ます。

通常一脚の使用というと、長く延ばして先端を地面に着ける方法を想像するかも知れませんが、私の使い方はこんな感じです。

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脇で一脚を挟み込み双眼鏡の重量を受けます。(写真では左脇と左手で双眼鏡を支えています。)

体幹に固定する形になるのでブレをとても少なくすることが出来るのです。

右手は双眼鏡の方向を決めるために添えているだけなので、力がいりませんし、離しても全く問題無いです。

一脚の長さと雲台の角度を変えて行くと天頂まで楽に見ることが出来ます。

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手を肩よりも上に上げなくて良いのでとても楽です。

またお奨めの一脚用アイテムとして腰ベルトで一脚を受けるホルダーがあります。

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これがあると一脚を脇で閉めなくてもよいのでさらに楽に使うことが出来るようになります。

一脚は前に紹介したキャンプ用のイスと組合わせて使うことも出来ます。

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見上げる角度により双眼鏡の重量を受けるための角度調整が必要ですが、慣れてしまうととても快適で、長時間の星見では三脚や手持ちでの使用には戻れなくなってしまうほどです。

(続く)