1)ポロ型
直角プリズムを2個、向きを90°変えて配置し、プリズム内で4回反射させることにより倒立像を正立に変更するタイプです。
プリズムで4回反射をすると向こう側の景色が逆さまに見えます。
原理的に逆さまに見えるケプラー式の望遠鏡の中に組み込めば逆さまがさらに逆さまになるので、成立した像が得られるわけです。
たいへん古くからある設計なので、製品としてはたいへん成熟していますので、あとで説明するダハ型と比較して、同じ仕様(倍率・口径)なら安く入手できやすいです。
構造上ダハ型よりも大きく、ゴツゴツした形状になるので、好みの分かれるところです。
ポロ型でも口径の小さな物は目幅よりも内側に2個の対物レンズくっつけるような形で配置するタイプがあります。(上の写真の左側)
このタイプですとわりとコンパクトな形になりダハ型とそれほど違いが無くなります。
2)ダハ型
プリズムにダハ(屋根)型のプリズムを使うことからこの名前が付けられています。
プルズムの中で複雑な反射(部分的にミラーを配置して反射させたり)をさせて鏡筒を筒状のスマートな形にすることができコンパクトに作ることができます。
高精度なプリズムの製作が難しいので、ポロ型よりも高価になりがちです。
同じ仕様で同じ値段ならポロ型の方が良い見え味になるのが普通ですが、工業製品ですので、大量生産により入手しやすい価格で高性能な物も多くなっています。
でもまだ高級タイプはまだ高価なものが多いような気がします。
ストレートタイプのため人間の目幅以上の口径を有する双眼鏡は原理的に製作できません。(市販されている最大の口径で56mmです。)