今日も暑い一日でした。
日中にはトンボが乱舞し、夕刻にはヒグラシの?時雨が聞こえる暑い一日でした。
さて「星景写真入門」の続きです。
4. 露光量の調節
4-3. ISO感度
露光量の調節にはシャッタースピードとF値のように受光素子に入射する光の量を変化させる方法に加え、もう一つ、受光素子の感度そのものを変える方法があります。
人間の眼も虹彩(こうさい)というカメラの絞りに相当する部品がありますが、それだけでは昼間と夜の明るさの差を吸収することができないので、光を感じる網膜細胞自体の感度を変えることにより明暗の差に対応しています。
カメラの場合、フィルム時代の感度の考え方がそのまま踏襲されていて、ISO(=国際標準化機構)で定めている「ISO感度」が用いられます。
ところで「ISO」のことを「イソ」と読む人が多いのですが、そう発音するのは日本だけだそうで国際的にはそのまま「アイ・エス・オー」と読むことが多いようです。
実際の規格作成現場でどうしても略したいときは「アイソ」発音するのが一般的だそうです。
さてISO感度は数値が大きいほど感度が高くなります。
ISO感度の数値が2倍になればシャッタースピードは2分の1で同じ露光量になります。
ですからISO感度が高ければ高いほど、短いシャッタースピードで星を写すことができるので、星が日周運動で流れたり、風でぶれたりという心配が少なくなります。
さらに短時間でたくさんのカットを撮ることができるのでとても効率が良いです。(冬には寒い中で長時間待たずに済むのでとても楽です。)
ただ、感度が高ければ高いほど、得られる画像は画質が低下したり、ノイズがたくさん写り込んだりというデメリットも発生します。
下はISO25600/4secの画像
次にISO1600/65secの画像(いずれも自動追尾の撮って出し画像、リサイズのみ)です。
このサイズだとほとんど差が分からないですね。
SNSに上げるレベルのクォリティーで良ければカメラの最高感度でも何とか使えそうです。
でも北斗七星のミザールの部分(煙突の右上の星)を拡大して並べると・・
露光量は同じで明るい星の写り方はあまり違いがないのに、微光星の写り方全然違います。
私のカメラ(Eos6D)の特性なのかも知れないのですが、建物部分の写りにそれほど違いがなかったのにこの違いはちょっとビックリでした。
25600の画像では全体にざらついた感じがして、ノイズの中に微光星が飲み込まれている感じがします。
上の画像はいずれも撮って出しでリサイズ以外の画像処理をしていないのですが、25600の方は少しでも画像を強調するような処理をかけると途端に画像が荒れてしまい、画像処理耐性が全然ない感じがします。
使用するカメラによってもこの辺の画像の状態はかなり異なると思いますので、実際にいろいろ撮り較べてみないと結論は出ないと思います。
少しややこしいのは、周囲の気温によってもノイズの出かたが変わります。
(寒いほどノイズが出にくい)
ので、夏と冬でもこの辺の設定を変えなければいけないこともあります。