双眼鏡で星空観察入門 (17)

スタパ前の畑ではキャベツの出荷が急ピッチで進められています。

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それにしても晴れません・・・・・。

さて「双眼鏡で星空観察入門」、今日はいよいよ本シリーズの本編・・・の一歩手前

8.双眼鏡でどんな星空を見るか?

8-1.双眼鏡+デジカメで写真を撮る

双眼鏡で星を見るということからは少し外れるのですが、本シリーズでは双眼鏡での見え方を説明するのにコンパクトデジカメ(以下コンデジ)を双眼鏡に直接覗かせて撮影した写真を多く使用します。

本題に入る前にその写真の写し方となぜそんな方法を使うかの説明をしておきます。

最近のデジカメはとても進化していて、天体写真が撮れるほど高性能なものもあります。

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左Canon S95 右Nikon P5100

このタイプのコンデジで望遠鏡を覗かせて色々な天体写真を撮っている方もかなりいますし、私も以前は色々と撮影していた時期があります。。

40cmシュミカセ+STYLUS1にて撮影(60sec×3)

40cmシュミカセ+STYLUS1にて撮影(60sec×3)

コリメート式といって高倍率(超望遠)のレンズとして機能するわりに、合成F値が小さく出来るので短時間で意外に良く写すことが出来るのです。

もちろんコンデジと双眼鏡を組合わせることも出来ます。

双眼鏡はそれほど高倍率でないので、高倍率ズームの付いたコンデジがあれば、なにも双眼鏡を通して写さなくてもという場合も多いかも知れません。

でも高倍率の望遠ズームのコンデジの望遠側はF値がかなり暗くて、あまり天体向けとはいいにくいです。

コンデジと双眼鏡との組み合わせでは、双眼鏡の倍率が低いために合成F値はほとんどカメラのF値に依存する形になり、広角側の明るいF値で望遠撮影ができるというメリットがあります。

極端な話、高倍率ズームでないカメラや携帯カメラでもお手軽に望遠撮影ができてしまうのです。

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写真はキヤノンのPS-S95を10×50に覗かせているところです。

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ピント合わせには少々裏技を使いますが、昼間ならわりと簡単にこんな写真が撮れます。
超望遠のコンデジがなくても双眼鏡があれば意外に簡単に超望遠写真が撮れてしまうのです。

あまり暗い星までは写らないのですが、星空の写真も撮ることが出来ます。

高感度が得意のS95で星空を撮影すると・・

(ランプモード:ISO12800、F=2.0、1秒露光、手持ち撮影)

(ランプモード:ISO12800、F=2.0、1秒露光、手持ち撮影)

写真はこと座のベガ付近ですが、実際に双眼鏡を覗いたときに見える状態にかなり近い写真を撮ることができます。(9等星くらいまで写っています。)

前節で紹介した藤井さんや白尾さんの本は11~12等星まで写っているような素晴らしい写真の中に双眼鏡+肉眼では絶対見えないような美しい星雲・星団が紹介されています。

横の文章で双眼鏡では「芯のない恒星状に見える」とか、「存在が分かる程度」といった解説があるので、初心者の方は戸惑うことが多いのではないかと心配になります。

もちろん上の写真ようなものばかり並んでいては本屋さんに並べる商品にはならないかも知れませんが・・・。

でも、本シリーズではあえて眼で見た感じに近いこの手法で撮影した画像をメインに使いながら、いろいろな天体を紹介できれば考えています。

多少お見苦しい場合もあるかも知れないのですが、よろしくお付き合い下さい。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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