双眼鏡で星空観察入門 (40)

今日は雨の一日・・・・

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雲が多くて幻想的な風景が楽しめました。(自虐ですが何か・・・)

9.双眼鏡で楽しむ星巡り

9-17. アンドロメダ座周辺

ABK054 アンドロメダ座 アンドロメダ大銀河(M31) 分類:M天体

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アンドロメダ座周辺ということで、すでにABK053「アルフェラッツのガチョウ星列」やABK042「カート星列」を紹介していますが、アンドロメダ座と言えばやはりこれですね。

アンドロメダ大銀河(メシエ31、以下M31)は私たちの太陽系が属する銀河系のすぐお隣の銀河でその距離230万光年にあるといわれています。

M31はアンドロメダ座の中程、β星(ミラク)から暗めの星μ(ミュー)→ν(ニュー)と辿ったすぐ斜め先にあります。

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天の川が肉眼で見える環境ならば、M31も小さなろうそくの炎のような形をしたボゥとした雲を見つけることが出来るはずですし、双眼鏡ならそれなりの存在感のある細長い星雲状に見ることが出来ます。

天体写真で見るよりは少しスリムな感じがすることが多いです。

また少しでも空の条件が悪くなると、明るい中心部のみが見えるだけになってしまうことも多いです。

ガッカリする見え方かも知れませんが、230万年前に彼の地を旅立った光が、今この瞬間に自分の眼に到達したと考えると、少し心の響いてくるものもあると思います。

ABK055 さんかく座 系外銀河(M33) 分類:M天体

さんかく座の系外銀河M33はアンドロメダ大銀河(M31)に次ぐ明るさと見かけの大きさを持つ系外銀河です。

アンドロメダ座β星(ミラク)を挟んでM31とちょうど反対側あたりにあります。

距離はM31と同じくらいのところにあるので、M31よりは少し小型な銀河ということになります。

データ的には明るいのですが、フェイスオンといって銀河系を真上から観察しているような状態なので面積が広いぶん、少しでも空の条件が悪くなると見えなくなってしまいます。

天の川が見える条件の空だとなんとか双眼鏡でもなんとか見つけることはできると思います。

小型の双眼鏡で見ることの出来る数少ない系外銀河のひとつなので紹介しました。

大型の望遠鏡でとても条件の良い日に見ると

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上の写真をもっと薄くしたような見え方で、観察することができます。

追記(9/14)
実はアンドロメダ座β星からこのM33のあたりまでの範囲には双眼鏡の視野一杯に広がる微光星(6等級から8等級)の群れがあります。
いずれ星群・星列のひとつとして紹介したいと思います。

ABK056 アンドロメダ座 NGC752のルフボールとパター星列 分類:散開星団+星列

アンドロメダ座とさんかく座の中間あたりにNGC752という散開星団があります。

双眼鏡で見るとボゥと小さな白い塊が見えるのですが、その横に小さなゴルフクラブのパターのような星列があります。

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散開星団と特徴のある配列の星列が隣接した面白い組み合わせです。

少し大きさのバランスが変ですがNGC752をゴルフボールに見立てて「NGC752のゴルフボールとパター星列」と呼びます。
(この見立ては前シリーズ連載中に【やっさん】さまより教えて頂いたものです。)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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