超々入門 望遠鏡光学 - 正立光学系について(その3) -

いやー、都会は暑かった・・・

さて、昨日の続きです。

正立させる手法としてはプリズムで4回反射させる手法が一般的ですが、
今回紹介しているポロタイプのほかにもさまざまな反転手法があります。

ミラーを使う方法もありますし、天体用にはポロタイプのように直線型のもの
以外に光路を90度や45度に曲げるタイプのものもあります。

 

4回反射させるものが一般的ですが、中には2回の反射で光路を90度曲げつつ
正立像を得ることができるタイプのものもあって、性能(精度)もピンきりです。

ミラーを使用したかなり高価な物の中には100倍以上の倍率でも充分使えるも
のもありますが、だいたいは低倍率用と割り切ったほうが良いです。

さて、プリズムやミラーによる倒立像の反転の方式を説明しましたが、もっと
簡単に正立像を得る方法があります。

望遠鏡で風景を見ると逆さまに見えるわけですから、それをもう一度望遠鏡で
のぞけば逆さまが逆さまになるのですから、正立に見えるようになります。

 

望遠鏡を望遠鏡でのぞくと倍率は掛け算になるので、たとえば50倍の望遠鏡を
50倍でのぞけば2500倍になってしまいます。

ですからそれほど高倍率にならないような注意が必要なのと、たくさんの
レンズを光が通ることになりますので、それなりの精度のあるレンズを組合さ
なければなりません。

安物の望遠鏡に「テレストリアル」(T-18mm)というタイプの地上用正立接眼
レンズがあります。

これは接眼レンズの中に望遠鏡が組み込まれていると考えて良いのですが、
あまり精度の良いレンズが組合されているわけではないので、見え味は良く
ありません。

あくまでも緊急待避的な使い方と考えたほうがよさそうです。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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