今日は霧雨の一日
マルスの散歩以外、一日中部屋でくすぶっていました。
さてかなり間が開いてしまいすっかり春真っ只中になってしまいましたが「双眼鏡シリーズ」の春バージョンを進めます。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-35 うみへび座・かみのけ座付近
ABK092 うみへび座μ(ミュー)星近傍三角帽子星群
うみへび座の胴体あたりにある星列を紹介します。
うみへびの中程μ(ミュー)星の、ろくぶんぎ座とコップ座の中間あたりに何となく三角形に まとまった星群があります。
双眼鏡で見るとまるでムーミンに登場するスナフキンの帽子、あるいはハリーポッターの組み分け帽子のように三角形に星が群れをなしています。
「うみへび座μ(ミュー)星近傍三角帽子星群」と名づけます。
ABK093 かみのけ座の散開星団Mel.111
はかみのけ座の散開星団Mel.111を紹介します。
かみのけ座は春の大三角の近く、概ねしし座のデネボラとりょうけん座のコルカロリの間あたりにあります。
星座としての形をたどるのは難しいのですが、とても大きな散開星団がMel.111が髪飾りのようにパラパラとちりばめられているのが肉眼でもわかります。
パラパラというよりもモヤッと星雲状にも見えるので髪の毛が連想されたのかも知れません。
実はこの大きな散開星団そのものを「髪の毛」と見立ててかみのけ座が作られたのではないかと思えて来ました。
あまりにも大きくてメシエカタログ(=M天体)にはならなかったのですが、のちの研究でこの星群が散開星団であることがわかり、メロッテカタログ(=Mel.)に登録されています。
この散開星団を双眼鏡で見るとたくさんの星が視野一杯に意味ありげに並んでいるのが分かります。
有名な天体なのであえてこのシリーズで紹介するまでも無いのですが、天の川から一番離れた場所(銀河の北極方向)なので本来であれば星の数が極端に少ないあたりなのに、星がちりばめられているのは少し嬉しい気分になります。
10倍以下の倍率でなければ楽しめない対象で、双眼鏡の独壇場と言えますのであえて紹介しました。