今日も暖かで穏やかな天候。
庭のクレマチスやムスカリが開花しています。
夜も少し霞んでいるものの、月がキレイでしたよ。
「双眼鏡で星空観察会」をプロモート
1.はじめに
さて、スタパでは昨年から「双眼鏡で星空観察入門講座」を実施しています。
これは私の個人的趣味を広めたいという気持ちもあるのですが、星空観察の入門に適していると推奨されているわりには、あまり良い参考書がなかったり、見るべき対象の適切なガイドブックがないなど、業界全体としてとてもお座なりな雰囲気をどうにかしたいという気持ちで始めたという背景もあります。
現実問題として、少なくとも国内では双眼鏡で星を見る観察会や講習会などのイベントが開催されているという話はほとんど聞いたことがありません。
手探り状態で講座をスタートさせたのですが、実際に始めると様々な問題点が明確になってきました。
これまで(外部での講演会なども含めて)100名以上の方を対象に講座を実施してき
た実績を踏まえて「双眼鏡で星空観察会」をプロモート(企画・実施)する際のノウハウを備忘録を兼ねて何回かに分けてまとめておこうと思います。
オタッキーな内容となりますので特にご興味のある方以外はスルーしていただければと思います。
2.プロモートする前の留意事項
実際に双眼鏡での観察会を「企画・実施」する前に、事前に留意すべき事項をまとめておきます。
2-1.双眼鏡を正しく使える人は意外に少ない
前述のようにスタパではこれまで100名以上の方を対象に講座を開催してきましたが、受講者の8割以上が双眼鏡の正しい使い方を知らない方でした。(知らないから講座に参加するのかもしれませんが・・)
困ったことに「双眼鏡なんて簡単に使えるさ」と思い込んでいる方も多くて、使い方を説明していると「ホ~・・」とか「知らなかったぁ~・・」という声がたくさん聞こえるのです。
明るいところでしっかりと構造や調整方法を身に着けてからでないと、見えるものも見えないことになってしまいます。
また初心者の場合、地上風景なら難なく導入できるのに、星だと見たいものをうまく導入出来ないといった問題も起こりやすいです。
導入のコツなども合わせてレクチャーする必要があります。
2-2.双眼鏡はパーソナルな機材
双眼鏡を正しく使うためには調整すべき箇所が4箇所あります。
①目当て高さ調整
②眼幅調整
③左眼焦点調整
④右眼焦点調整(視度補正)
慣れないうちはこの調整に結構な時間を必要とします。
このため観察会などで1台の双眼鏡を何人かで使い回して使うというのはあまり現実的でありません。
気楽に観察会を楽しんでもらうためには、出来るだけ人数分の双眼鏡を用意することが望ましいです。
(続く)