今日もよい天気。
サクラが満開で、
新緑のまぶしいスタパ周辺です。
今夜はほぼ満月がとても明るかったです。
今日も「古人が見た星座の秘密」シリーズです。
2.微光星に彩られる星座たち(続き)
2-6. 2匹目のりょうけん
りょうけん座は北斗七星・うしかい座・しし座に囲まれたあたりにあるわりとマイナーな星座です。
星座絵ではうしかい座が連れている2匹の猟犬がいることになっています。
しかし、星座線はα星(コルカロリ)とβ星(カラ)を結ぶ線しか描かれておらず一匹の猟犬しかいません。
個人的にはかなり前から気になっていて、星座の広さのわりに1匹ではもったいないので2匹描いたのかなぁ・・・・、などと考えていたのです。
でも、凄く条件の良い夜にりょうけん座を眺めるとα-βの星座線とほぼ並行に、ほぼ同じ長さの星座線が描ける星列があることに気付きます。
5等星前後の星がふたつのグループを作りなんとなく星座線が描けそうな配列になっています。
本当に2匹の猟犬が並んでいるかのように見えて、星座を作った(星座絵を描いた)人達は本当に猟犬が2匹いると考えていたのだなぁ・・・と思えるのです。
2匹の猟犬にはちゃんと名前がつけられていて、コルカロリ側がカラ(またはカーラ)、この暗い星のほうがアステリオンと呼ばれているそうです。
よほど条件が良くなければ肉眼で見つけるのは難しいかも知れませんが、双眼鏡で見ればわりと簡単に見つけることができますのでぜひ2匹目の猟犬を見つけてみて下さい。
うしかい座の星座絵を見ると右手には棍棒、左手には2匹の猟犬に続くヒモ(=リード)を持っている絵が描かれています。
上の写真でうしかい座の左手の先に当たるθ星(4の円)あたりを双眼鏡で見るとθ星から2本の線が延びていることに気付きます。
りょうけん座には猟犬が2匹いることを紹介したのですが、この星列を見ると牛飼いは始めから2本のリードを持っていて、猟犬も2匹ということに合点が行きます。
この左手の部分と猟犬の間にはおおぐま座の尻尾があるので絵的には分断されますが、うしかい座とりょうけん座が一連の星座であることを再確認できます。
古人はきっと2本のリードに繋がる2匹の猟犬を見ていたのだろうと思えるのです。