今日も気持ちのよい快適な天気です。
スタパ周辺ではあちこちでツツジが満開。
サクラよりも派手な配色の花が多いので、絶対量は少ないですが目を楽しませてくれます。
そしてタンポポの綿毛も満開でひと風吹けば綿毛が雪のように舞います。
さて今日は「古人が見た星座の秘密」シリーズ、いよいよ最終回です。
4.バイエル符号の謎(続き)
4-2. オリオン座バイエル符号の謎(その2)
さて前節でオリオン座の左下にあるκ星(サイフ)は2等星でオリオン座の骨格を表すのにかなり重要な星なのにギリシア文字の10番目が割り当てられている謎についてお話ししたのですが、これ以外にも腑に落ちないバイエル符号の星があります。
私が以前から気になっていたのはオリオンの頭にあたる部分の星にギリシア文字の11番目(λ:ラムダ)が割り当てられていることです。
確かにλ星自体はη星やι星よりもわずかに暗いのですが、周囲に4~5等星の星をたくさん従えていてかなり目立つので、もう少し若いギリシア文字が与えられても良いのではないかと思うのです。
明るさの順という意味ではわりと順当とも言えるのですが、他の星座では少し無理をしてでも「頭」の星に若いギリシア文字を割り当てていることが多いので、何か作為的なものが感じられるわけです。
そういう意味でλ星のあたりを双眼鏡で見ると、何とλ星を軸にして周囲の星が「λ」の形に並んでいるのです。
やはり頭の星に「λ」を割り当てたのは作為的なことだったのかな~と、古人を疑ってしまうのです。
そしてもう一つ気になっているのは三つ星(δ(デルタ)-ε(イプシロン)-ζ(ゼータ))の並びです。
実は三つ星のうちδ星は他の2星よりも少し暗いのです。
オリオン座の骨格とも言える外側の4星による四角と三つ星で作られる鼓型の星列の中で一番暗い星なのです。
東の空で昇ってくる順番だといわれてしまえばそれまでなのですが、やはり少し作為的な雰囲気が感じられるのです。
例によってそういう気持ちで三つ星のあたりを見ると・・・・
このあたりは微光星がたくさんあるは、オリオン大星雲はあるはで、とても豪華な眺めを楽しめる領域です。
その豪華さについ見過ごしてしまいがちなのですが、よく見るとδ-εの軸に微光星がきれいな「δ」を形作っていることに気付きます。
やはりここにも古人の遊び心が隠されていたのではないかと思うのです。