今日は朝から雨・・・
お客様には申し訳ないのですが、個人的にはこのように霧に包まれた景色も
嫌いではなかったりします・・・(^^;)
さて、「遮光環」についての続きです。
遮光環というのは、屈折望遠鏡にとって直接の光学部品ではありませんが、
性能を大きく左右する部品であるこを昨日は説明しました。
今日はこの遮光環をどのような考え方で設計して配置しているかについて
説明します。
遮光環の配置を検討する場合、難しい計算で行うよりも尺度の正しい図面を
描いて検討するほうが簡単で、一般的です。
ここで重要なのは
・対物レンズ径(有効径)
・ 同 焦点距離
・接眼レンズ視野絞り径(視野絞りを対物レンズの焦点位置におきます)
・鏡筒内径(有効径の15~20%大きいのが理想的)
という4つの寸法です。
この寸法をきっちり図面上に描いて、以下の検討を進めます。
① まず初めに接眼視野絞りの下端から対物レンズ下端を直線で結びます。
② 次に接眼視野絞りの上端から対物レンズ側の鏡筒下端を直線で結びます。
③ 上記①と②の交点から垂直に鏡筒におろした線が遮光環の高さになります。
(つまりこれが1番目の遮光環の幅になります。)
2番目以降の遮光環の位置は一段前の遮光環によってできる影より手前が
見えないように設計します。
2番目の遮光環について具体的には
① 対物レンズ上端から1番目の遮光環上端を通り鏡筒内面にぶつかる線を
引きます。
② 視野絞り下端から対物レンズ下端を直線で結びます。
③ 視野絞り上端から上記①の鏡筒との交点を直線で結びます。
④ 上記②と③の交点から垂直に鏡筒におろした線が遮光環の高さになります。
3番目以降についても同様に作図してみますと・・
この例では3枚の遮光環で迷光が完全に防止できることが分かります。
言葉で書くと何だか難しそうで億劫な感じがしますが、実際にやってみると
意外に簡単に描けます。
続く・・・
有難うございます
実寸大は無理なので1/2で書ける方眼紙を探してみます。
nakaoさま
ありがとうございます。
ぜひ試してみて下さい。