今日は青空が少し見える天気でした。
いつもとはちょっと違う角度からの高原大橋。
さて今日の夕刻はわりと月がきれいに見えていたので、ミニスコープでお月見。
使ったミニスコープはこちら
上から
・セレストロンC5(シュミトカセグレインD=127mm,f=1250mm)
・タカハシFC65(フローライトアポクロマートD=65mm,f=500)
・カサイPico8(マクストフカセグレインD=80mm,f=900mm)
実は昨日カサイのPico8の見え味を向上させるため迷光処理を改善するためのレストアをしてしたので上の2機種にどこまで迫れるかの確認をするのも目的のひとつです。
結果は・・・
同じカタディオプトリック系の口径違いということでC5との比較では圧倒的にC5のほうが良く見えます。
FC65とではやはりFC65のほうが少し良く見えます。(FC65は焦点距離が短いのでバローレンズと組合わせての比較ですが、明るさも切れ味もPico8に優っていました。)
カセグレイン式光学系の場合、筒先からの迷光を防止するため構造的に遮光筒という部品が必須になるのですが、口径を小さくしてゆくと比例的に遮光筒の径も小さくする必要が生じます。
しかし接眼レンズのレンズ系よりも遮光筒を細くしてしまうとケラレが生じ低倍率では口径分の光を活かすことができなくなってしまいます。
口径が小さくなるとかなり余裕がなくなり、Pico8を見ていると設計はかなり苦労しているように思えて来ます。
見え味では上の2機種に水をあけられているのですが、Pico8の魅力はなんといってもカバンに入れて持ち歩けるほどのコンパクトさです。
カバンひとつでどこでも観察会というワクワクする望遠鏡です。
さてC5とFC65ですが、性格が大きく異なるので一概に比較しにくいです。
月や惑星を眼視で観るということでの比較では、やはりC5のほうが細かいところまで良く見えますし、焦点距離が長いぶん高倍率が出しやすいです。
ところが月の写真を撮ると不思議なことに圧倒的にFC65のほうが良く写ります。
上はFC65で撮影、下はC5で撮影したもの
原因はよくわからないのですが・・・
C5はシュミカセの欠点である筒内気流と、大口径化によりシーイングの影響を受けやすくなるという二重苦を抱えています。
眼視では高性能な人間の眼がうまく補正してくれるので細かいところまで見えるのに、写真ではF値が暗いぶんシャッタースピードが長くなり、より気流の影響が大きく反映されてしまうのではないかと思います。
そういえば以前口径60mmF20のアクロマートとC5の比較をしたことがあったのですが、このときも写真はアクロマートの圧勝でした。
C5は月の写真があまり得意ではないようです。
眼視では全然負けていないのですがね・・・