今日は曇り空でした。
さてこの時期、日没後の西空に冬の星座たちが集まっているのですが、冬の星座にある1等星たちで形作られる冬のダイヤモンドも西に傾いていて、一望しやすくなっています。
写真だとあまり大きく見えませんが、一番離れたカペラとシリウスの離角は60度近くあります。
真冬にこの冬のダイヤモンドが南中するころに見ようと思うと、カペラは天頂よりさらに北寄りにあって、シリウスは35度前後のところにあるので相当「カッ」と目を見開かないと全貌を一度に見ることができません。
人間の眼(視覚)というのは左右には180度近くまで見ることができるのですが、上下は(まぶたの開き方や、ほりの深さにもよりますが)予想外に狭く、特に上方向は視野中心から30度くらいまでしか見ていないことが多いです。
ですから上下に60度離れたものを一度に視野内に収めようとすると、かなり意識して見ないと見えてきません。
ところがこの時期の夕刻にはダイヤモンドが大きく傾いて左右に伸びた感じになるので、一望にするのがとても楽になるのです。
冬の星座たちは足早に沈んで行く季節ですので、今シーズンはそろそろ見納めではあるのですが、冬のダイヤモンドが見頃の時期でもあるのです。