今日もグズついた天候の一日でした。
というわけで(?)望遠鏡入門講座を続けます。
第二章 望遠鏡の光学系
2-3.反射望遠鏡
1)反射望遠鏡の歴史
2)純反射式(ニュートン式とカセグレイン式)
接眼レンズを除く鏡筒の光学系部分が反射鏡のみで構成されレンズを含まないものを「純反射式」といいます。(反射鏡とレンズを組合わせるタイプを反射屈折式とかカタディオプトリック式とよびます。)
純反射式として様々な方式が考案されていますが、製品として一般的に販売されているのはほとんどがニュートン式とカセグレイン式です。
・ニュートン式
ニュートン式は1-5節でも紹介しましたが、ニュートンさんが考案したもっとも基本的な構成で、凹面鏡で集めた光を「斜鏡」と呼ばれる小さな鏡で90度曲げて鏡筒外に焦点を結ぶようにしています。
主鏡の凹面鏡は無限遠からの光を1点に集めるため光学理論上から回転放物面鏡が用いられています。
ニュートン式では筒先側に接眼部が飛び出す形になるため、大型になると接眼部がとても高い位置になってしまいす。
また斜鏡とその保持のため入射する光を遮る、遮るときに光の回折もおこすなどのデメリットがあります。
また原理上、光軸中心は点像が得られるのですが、視野周辺はコマ収差と呼ばれる収差で星が三角になるのであまり広い視野を得られません。
それでも構造が単純で、製作も容易なので安価に作ることができるのでアマチュア向けの望遠鏡としてたくさん販売されています。
・カセグレイン式
カセグレイン式は主鏡である凹面鏡で集めた光をそれに正対させた「副鏡」と呼ばれる凸面鏡で焦点を引き伸ばしつつ、主鏡の中央に空けられた穴を通し、主鏡の外側に焦点を結ばせるものです。
主鏡の後ろ側から観測ができるので、屈折式と同じように接眼部を低い位置にできます。
また副鏡で主鏡の焦点距離を引き伸ばすので焦点距離のわりには短くコンパクトな鏡筒になり取り回しが容易になります。
(写真のカセグレイン式は副鏡と接眼部の間にレンズが設けられたタイプなので厳密にはカタディオプトリック式です。)
本来のカセグレインは放物面の主鏡と双曲面の副鏡を組合わせたものですが、主鏡も双曲面に仕上げた方式をリッチー・クレチアン式と呼びます。また主鏡を楕円面、副鏡を球面で簡素化し、周辺像を犠牲にしながらも製作・調整を容易にしたドールカーカム方式など様々な方式が総称してカセグレイン系と呼ばれています。
オーナー様、こんばんは。
最後に紹介された望遠鏡はミザールのアルテア15でしょうか。又はカートンのスペーシアかもしれませんが、いずれにしても懐かしいです。
確かカタログに「カタディオプトリク」式とあって、初めて聞くその響きにとても興味を持ったのを覚えています。
後からシュミットカセもマクストフカセもカタデイオプトリクに定義されると知ったのですが、当時は新鮮でした。副鏡は大きいですが、この形式は温度順応が早く、その点で使いやすいですね。
小澤さま
こちらはケンコー製スペーシア800Cです。
コンパクトで副鏡が大きなわりには良く見えたのですが、他に性能が被る鏡筒が増えてしまったので手放しました。
当時はカタディオプトリックって何?という感じでしたけれどもね・・・
オーナー様、
ありがとうございました。
スペーシア、たしかにケンコーでしたね。
もう40年以上前、天文少年だった頃の記憶がどんどん消えつつあります。