ホームズ彗星 その後 その3

ホームズ彗星はここ数日天候が悪いのと、
満月に近い月の明かりが邪魔で
あまり真面目に見ていないのですが、
消えてしまったわけではありません。

さすがに肉眼では見えませんが、双眼鏡があれば
充分見えます。(少なくとも25日には見えましたよ)

まだまだ広がっているようです。

 写真は10月29日から11月19日までほぼ4日間ごとに
撮影したものです。
()内の数字は露出時間です。
参考のため同じ光学系で撮影した月(10/29)を
重ねてあります。
こんなに大きな彗星の頭はハレー彗星以来かな
という感じです。

しかも彗星と地球の距離は2億キロ以上離れているので、
実際の彗星は太陽(直径140万キロ)よりも大きくなっている
ということになります。
ここまで頭の大きな彗星はこれまで例が無いのでは
ないかと思います。

彗星といえば「ほうき星」とも言うくらいで
尾があるほうがそれらしいのですが、この彗星の場合
尾は地球から見て視線方向(頭の向こう側)に出ているらしく
ほとんど尾らしい尾は見えません。

また、この彗星の場合、もの凄く明るくて
30秒か1分も露出をすれば充分写ってくれます。
通常、天体写真というのは5分や10分の露出時間は
当たり前なのですが、そんなに時間をかけたら
白く飛んでしまって写真として面白くなくなってしまう
というものでした。

 というわけで、はじめ尾は全くノーマークだったのですが、
長時間露光するとイオンの尾が写るという情報があり
慌てて撮影したのが7日、でもその後11日には頭部からはがれ、
15日には全く見えなくなってしまいました。
写真は淡い尾(肉眼では全く見えません)を、
かなり強調して画像処理を掛け、
されにわかりやすくするため白黒を反転したものです。

彗星をこんなに真面目に連続で観察したのは初めてなのですが、
かなり面白いです。
もっともほとんどの彗星は文字通りすぐに現れては消えますし、
それほど明るくないので、じっくり連続で観察すること自体が
むずかしいのですが・・・

そろそろ月に邪魔をされずに観察できそうなので
追跡を再開したいと思っています。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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