今日は曇りの一日。
今ひとつスッキリしない天候の日が続きますが、今日もETX-90シリーズの続きです。
ETX-90などカタディオプトリック式に分類される鏡筒先端部にレンズが設けられた光学系では、結露や迷光を防止するためフードを取り付ける事が多いです。
フードが無い状態だとわりとあっと言う間に鏡筒先端のレンズに夜露が付いて満足な観察ができなくなってしまいます。
またフードを着けないと鏡筒内に不必要な光(迷光)がたくさん入り込んでコントラストが悪くなります。
実は本シリーズその1で解説した遮光筒の迷光防止と同様、良好な結像を得るのに重要な部品です。
極端な話、黒い紙を巻き付けるだけでも効果はあるのですが、ここでは以前に紹介した100円ショップの素材でフードを作る方法を再掲します。
ある程度コシがあって筒状に丸めたときに形状が保持でき、耐久性と耐水性のある材質を百円ショップで探したのがこちら
A3サイズのデスクマットです。
透明フィルムの下に2mmくらいの厚みのEVAゴムシートが付いたものです。
透明フィルムを切り飛ばし
平ゴムとベルクロファスナーを組合わせたゴムバンドで鏡筒に巻き付けたゴムシートを止めます。(写真は2本セットですが、3本セットの少し細いものでもOKです。)
初めのうちは写真のように馴染まないのですが、同じく100円ショップの素材である500ml用のペットボトルキャリアーに入れて下の写真のように保管・携行すると、適度に丸くクセが付いて冒頭の写真のように落ち着いてくれます。
さてお手製の簡易的なフードを巻き付けるときの注意ですが、いい加減に巻き付けたフードによって結像に必要な光を邪魔しないように気をつけないといけません。
明るい方向に鏡筒を向け、接眼部から(接眼レンズが無い状態で)覗いた時に上の写真の右側のようにフードによるケラレがないように(左のように見えるように)フードの傾きや開き具合を調整します。
安価で簡単にできるわりに効果が大きいので、ぜひ試して見て下さい。
オーナー様、おはようございます。
フードですが、仰るとおり主にシュミカセや、マクカセの結露対策、迷光対策に有効です。
また、最近のニュートンは鏡筒先端から接眼部までの距離の短いものが多くなっていますので、そのような場合はニュートンに使ってもコントラスト向上に役立つと思います。
一方、グレゴリー型マクストフのように光軸調整が主鏡側でできる場合は良いのですが、シュミカセの場合は調整を副鏡で行うので、いちいちフードを外すのが面倒になってシュミカセで観望する場合、最近ではフード無しで使用しております。どうせシュミカセは視野のコントラストが悪いからいいや、という感じですかね。ただし真冬は結露がびっしりつくので、厄介ですが。この辺りはなかなか難しいところですね。
小澤さま
反射系でも(いや反射系だからこそかな?)フードや鏡筒内の迷光対策に気を使った方が良いですね。
でも実際問題いざ星空のしたで望遠鏡を使う段になると、つい面倒でフードなどの部品を追加するのを(半ば意図的に)忘れてしまいます。
目的に応じて対応可能にしておく事が重要かと思います。