電視観察(EAA)の小ネタ

今日はドンヨリ曇り空。

夜になって雨です・・・週末なのに。

さてスタパの観察会では従来からの眼視で生の天体をご覧頂くのに加え、EAAも取り入れた方式を模索中です。

EAA用の光学系は、70-200mm/F2.8のズーム式カメラレンズにCMOSカメラ(ASI120MM)を組合わせたものをメインにしています。

ASI120MMは白黒ですがとても感度が高いのでF2.8の明るめなレンズとの組み合わせで短時間で淡い天体をあぶり出すことができます。

200mmとの組み合わせでは30~40倍で見たときの視野に近く、40cm望遠鏡の最低倍率である100倍より少し小さく見えますが、肉眼でのイメージと見え方の比較ができて面白いです。(できれば300~400mmが欲しいところですが、F値の明るいレンズにしようとするとかなり大きな機材になり40cm望遠鏡への同架が難しくなります。)

ズームレンズを選択したのは天体によりさらに広い範囲が欲しい(例えばアンドロメダ銀河などの)場合もあるのですが、実はズームレンズはかなりくせ者です。

普通、カメラに取り付けて使う限りズームしてもほとんどピントがずれないし、カメラが勝手にピントを合わせてくれますが、これレンズとセンサーの距離がかなり高精度に調整されて初めて実現できることのようです。

上の写真のようにCMOSカメラを適当に抜き差しして固定するレベルだとほとんどの場合、広角側と望遠側ではかなりピントがずれます。

相当追い込んだつもりでも微妙にズレます。

そして厄介なのはこの微妙なずれはレンズのピントリングを廻して調整するのですが、その調整量たるやわずか0.1mm(感覚的ですが)廻したくらいでもズレます。

CMOSカメラ側を抜き差しで調整した方がまだ寛容ですが、この方式では再現性が弱く、広角-望遠の行ったり来たりが億劫になりますし、観察会で手際よく調整をするのも難しいです。

そこで考えついたのがこちら

カメラレンズとCMOSカメラの間に薄型のヘリコイドを咬ませる方式です。

カメラレンズを望遠端にしてピントリングを無限端で固定し、この状態でヘリコイドが最短端でピントが出るようにCMOSカメラの位置を決めます。

カメラレンズを広角側にしてピントがずれたらヘリコイドでピント調整をします。

調整ができたヘリコイドの位置をマーキングしておけば、ズーミングによるピントの変化に迅速に対応できるので、観察会などでは重宝すると思います。(まあ素直にオートフォーカサーを導入すれば良いのでしょうが、根がアナログなもので・・・)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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