七夕は三回楽しむのです

梅雨空が続く毎日、今日日中は少し日が射しましたが夜は曇り・・・

せっかく七夕なのにと残念ではあるのですが、本来「七夕」とは旧暦(太陰太陽暦)7月7日に行う行事です。

現在私たちが日常使用している「新暦」と「旧暦」では同じ月日でも1ヶ月前後(その年により変わる)のズレがあります。(今年は8月14日になります)

旧暦の7月7日は梅雨も終わり、織姫(こと座のベガ)も彦星(わし座のアルタイル)も、そして天の川も空高く昇り、星を愛でるのにはとても良い季節になるわけです。

最近では旧暦7月7日にあたる日を「伝統的七夕」として、こちらが本家七夕なのでこの日に七夕をしようという人も多くなってきました。(お盆の新盆と旧盆みたいなものですね)

旧暦7月7日というのは、旧暦自体が月齢(月の満ち欠け)をベースにした暦なので、月齢6(半月一歩手前)の月が夜半前までは空に見えている日です。

光害の少ない場所では半月一歩手前の月が夜空にあると空が少し明るくなり天の川がギリギリ見えるという状態ですが、夜が更けると月が沈み天の川がドーンと浮き上がって見えてくるという劇的な変化を楽しむことができます。

仙台の七夕祭りは例年8月7日に開催されるのですが、現代でお祭りを行うのに毎年「今年の旧暦7月7日はいつだっけ?」と悩むより、新暦の8月7日と決めた方がいろいろ都合がとかったのだと思います。

梅雨まっただ中で七夕の主役の星が高く昇らない新暦7月7日に行うよりは遙かに賢い選択だと思うのですが、新暦では月齢のことは全く考慮されないので、星のお祭りなのに満月の年があったり新月の年があったりと、本来の七夕とは空の状況が異なることは知っておくべきでしょう。

まあどれが正しくて正しくないとかはあまり気にしないで、七夕をネタにして星空を見上げたり、思いを寄せる機会が3回あると捉えるのが良いと最近は思っています。

今日、新暦7月7日は残念ながら曇ってしまいましたが、8月7日と8月14日も七夕と思ってそれぞれの星空を楽しむのが良いと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 星空 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください