今日は夏空が広がる良い天気。
相変わらず暑い日が多いようですがスタパ周辺は暑さの峠を越えたような気がします。
例年、お盆を過ぎると秋が立つといった感じがするのですが今年は少し早いような感じです。
夕刻には雲が多くなりましたが何とか月齢1.9の三日月を撮ることができました。
さてズーム式接眼レンズの続き。
カタログスペックでは見えてこない部分の話しとしてもう一つ、ズーミングによる焦点移動についてです。
カメラレンズではズームで焦点距離を変化させてもピントの変化がないのが普通なのですが、望遠鏡用のズーム式接眼レンズではピントが変わってしまうものが多いです。
せっかくシームレスに倍率が変えられるのにピントが変わってしまうのは残念に思っていたのですが、最近の設計は少しし変わってきたようで、今回比較した中でハイペリオン以外はズーミングによるピントの変化はほとんどありませんでした。(スタパにあるハイペリオンズームは初代のもので現行のものとは設計が変わっているかも知れません。)
厳密には微妙にズレがあるようなのですが、高倍率側でピントを合わせておいて低倍率側にズームした場合にはある程度眼がピント調整してくれて、望遠鏡でピントを合わせ直さなくても良いレベルです。
ピントの再調整がいらないというのはある意味当たり前のことですが、できるか出来ないかで使い勝手は大きく変わります。
ピント調整無しでズーミングが出来るようになるとズームするのがとても楽しくなって、天体によって適切な倍率(最も良く見える)が変わるのが分かっておもしろいです。
単焦点の接眼レンズだと一々交換してピント調整し直すのが面倒で、ついつい同じ倍率で見続けてしまうことが多いですが、ズーム式接眼レンズでは天体ごとに最適な倍率を(ズームの範囲内で)探しながら観察できて満足度が高いです。
低倍率端の見かけ視界が狭いのが難点で、今回の中で最も見かけ視界の広いハイペリオンズームでさえ安価な接眼レンズの代表とも言えるプルーセルの20~25mmに太刀打ちできません。
下はプルーセル20mmとSVBONY9-27mmの27mmを比較したものです。
ズーム式接眼レンズの見かけ視界の狭さが引き立ちますし、倍率が低いのに実視界はも少し狭いです。
低倍率側の視界(見かけ/実とも)の狭さを許せるかどうかがズーム式接眼レンズを楽しめるかどうかの分かれ目になると思います。(続く)