笠井CS-MONO 3×50がやって来た その2

今日は雨降りな一日

さて笠井トレーディングのCS-MONO 3×50の続きです。

私が笠井のCS-MONOを入手したのは最近すっかり眼が衰え、微光星がメッキリ見えなくなってしまったからです。

スコープテックの1.8倍星座望遠鏡でも何とかなるのですが、どうせならもう少し暗い星まで見えるものにしたいと思ったからです。

ガリレオ式望遠鏡の場合、暗い星を見るための「集光力」は主に倍率で決まります。

ケプラー式望遠鏡の場合は対物レンズの面積が人間の瞳の最大径(7mm)の面積の何倍か?で決まるので話は単純なのです。

ガリレオ式では倍率分だけ人間の瞳の径が拡大されるという計算になるので、2倍なら(面積=集光力は)4倍、3倍なら9倍、10倍なら100倍と言う計算が成り立つのです。

もちろん物理的に対物レンズの面積がその集光力を上回る必要はあります。
(レンズ径でいうと例えば2倍なら14mm、3倍なら21mm、10倍なら70mmの対物レンズが必要です。)

つまり倍率3倍のCS-MONOは肉眼の9倍の集光力があるので計算上は肉眼より2.5等星くらい暗い星まで見えるということになります。(スコープテックの1.8倍は集応力が3.2倍なので1等星+αが見える計算になります。)

集応力の面だけ考えるなら対物レンズの口径は21mmあれば良いのですが、少しでも実視界を大きくとるため50mmという大きな口径とF値の小さな対物レンズを採用して17°の視界を確保しています。

もし口径21mmだったら視界は7倍のプリズム双眼鏡と同じくらいの7°程度で、星座を探すのには少し苦しい仕様になってしまいます。

実際に覗いた時の感覚ですが、スコープテックの1.8倍(実視界24°)と較べてしまうと見かけ視界も含めて明らかに狭い感じがします。

でもグッと迫る感じは迫力が増す見え方になります。
(眼にブースターを装着した感じかな?)

実際の星空でもオリオン座を見るとスコープテックの1.8倍はベテルギウスからリゲルまでが一望できるのに対しCS-MONOはベテルギウスからオリオン星雲までがやっとと言う感じです。

スコープテックの1.8倍がスコープの向きをあまり考えなくても対象を視野に捉えることができるのに対し、少しだけ気を使って正しく対象に向けて導入する必要があります。

スコープテックの1.8倍は倍率が低いのであまり大きく見えている気もしないけど少しだけ暗い星が見えている感じです。

一方CS-MONOは肉眼より一段グッと迫った感じで迫力があり、星座の中に随分たくさんの星があるなぁ・・という感じがします。

口径が50mmだけにポケットに入れるには少し大きく携行性には少し悩ましい部分もあるのですが、肉眼にもう一声の見え方が欲しいときには強い味方だと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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