コンデジで天体写真を撮ろうⅡ その11

昨晩も良く晴れて、週末にスタパを訪れてくださった皆さんにたくさんの
天体をご覧いただくことができました。

 

星空の条件はよいのですが、お客様が続いているとこのシリーズの検討を
じっくり行うことができず、記事も停滞気味になります。

先日から使い始めたキヤノンのパワーショットS95、三脚さえあれば
ちょっとした星景写真を簡単に撮ることができます。

 

上は撮って出しだと明るくなりすぎるので、少し画像処理をかけているほど
です。

このS95が天体写真を撮るのにとても便利なのは、レリーズやリモコンには
対応していないのですが、セルフタイマー機能が充実していて、タイマーの
秒数(0~30秒)や撮影枚数(1~10枚)が自由に選べる点です。

三脚に載せていてもシャッターを指で普通に押すとカメラブレが生じて、星が
ブレて写ります。

セルフタイマーで撮影枚数を予めセットしておけるのはとてもありがたいですし、
写真の成功率も高くなります。

また一度設定すると次もセルフタイマーが働くので、一々セルフタイマーを
設定し直さなくてよいです。(カメラによっては一度セルフで撮ると次は設定が
解除されるものも多いです。)

まあそんなわけで、天文ファンが一眼デジのサブ機としていつでもポケットに
入れておく(胸ポケットに充分入る大きさ)のにはかなり良い選択なのではないか
と思います。

より高機能で自由度の高い(もうひとまわり大きな)G12という選択もありましたが
稼働率の高さを狙うなら、コンパクトなS95のほうがベターです。

さて、そんなベストチョイスなS95なのですが、コリメート撮影をするのに
少し難航しています。

F値の明るいレンズだからかどうかわからないのですが、接眼レンズとの相性の
問題が出ています。

合成F値を小さくするためにビクセンのNPL30mmまたは40mmを使う
ことにしたのですが、レンズの位置合わせがかなりタイトで少しでもズレると
ブラックアウトが発生して、視野内の明るさが一様に写らなくなってしまう
現象に悩まされています。

望遠鏡の向きによる、ちょっとしたたわみでこの現象が出てしまうので、明るい
昼間なら調整もきくのですが、夜ではブラックアウトしているのかどうかも
わからず、とても困ります。

どうしたら良いかちょっと思案中です。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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コンデジで天体写真を撮ろうⅡ その11 への2件のフィードバック

  1. Nikon 8cm のコメント:

    スタパオーナーさん

    私のブログをご紹介下さりありがとうございました。普段は静かなブログですが急激に訪問して下さる方が増えたので、何事かとビックリしました。
    ちょうど1年前にスタパにお邪魔させていただいた頃は、手持ちで星雲が写ることを単純に喜んでいましたが、この1年でもっと美しく写したいと試行錯誤を続けています。
    お手軽コリメート撮影ですが、木村さんも書かれているように接眼レンズとデジカメのレンズの位置をどうやって合わせるかが一番の課題です。これまで試した中ではタカハシの25mmの接眼レンズがキャノン S90(S95の前身)との相性が一番良いと思います。接眼レンズの外径とカメラのレンズ部分の径が一致していて光軸を合わせやすいのと、接眼レンズにカメラを押し付けた位置で合焦しますので、手持ち撮影で一番失敗がないです。
    ただ、私のNikon 8cmは焦点距離が1200mmもあるので、少しでも焦点距離の長い接眼レンズを組み合わせたくて現在はもっぱらタカハシのLE30を使っています。しかし、安定した像を得るのにポイントが多すぎて、暗闇で凍えた手での調整は困難を極めました。ということで、ブログに書いた通り現在はカメラと接眼レンズを繋ぐリングをテレスコ工作工房さんにお願いして作って頂きました。なかなか重宝していますが、まだまだ改良の余地はありそうです。また、リングの汎用性がなく他の接眼レンズには使えないことが難点です。
    しかし、リングを使うことで冷え込む夜に凍傷を負う心配はなくなりました。また、両手が自由になりましたので、赤道儀の微動装置を撮影中にブラインドで動かすことで簡易の追尾を行って、露光時間を稼ぐ試みに挑戦中です。近々その成果をブログにアップしたいと思っています。
    いずれにしましても、ゆっくりとお手軽撮影談義をさせていだくべく、平日の夜にでもスタパにまた泊まらせて下さい。

  2. スタパオーナー のコメント:

    Nikon 8cmさま

    コメントをありがとうございます。
    星ナビ1月号に記事が掲載されたころから貴ブログには時々訪問させていただいております。
    今回の一連の記事もNikon 8cmさまのパクリ的要素が濃いのですが、出来るだけチープな機材で、将来のデジカメの進化を見越したうえで新しい天体写真の楽しみ方を提案できないかと連載を始めました。
    今回は悩みの多い接眼レンズの相性情報を頂きありがとうございます。
    確かに私の手持ちのレンズの中でも25mmクラスになると、わりと相性の問題は少ないようです。
    でもS90(95)の明るい開放値を活かそうと思うと30mm(出来れば40mm)クラスの接眼レンズを使いたくなりますよね。
    Nikon 8cmさまがLE30を使用されていることは知っていたのですが「出来るだけチープ」という事から今回はビクセンのNPL30mmをチョイスしたのが間違いの元だったかも知れません。(^^;)
    まあ趣味の世界のことですので、焦らすゆっくり進めたいと思います。

    それにしてもブラインドの手動ガイドとは頭が下がります。
    露出時間が稼げればまた違うレベルの画像が得られることでしょうね。

    またのご来館を楽しみにおまちしております。

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