今日は晴れのち曇りで夜は雲の向こうに明るい月があるのが分かります。
(22時過ぎに晴れた!!)
さて一晩中晴れた24日の深夜、AM5赤道儀に載せたBKMAK150(D150mm/f1800mmマクストフカセグレイン)でコリメート撮影のテストをしたのですが、せっかく久々の出番なので眼視観望もして見ました。
100円ショップのカーマット(黒色)をフードにして、放射冷却対策のオレンジ色のエマージェンシーシートを巻く(銀巻き)と素性の分からない鏡筒になって、何となく情けないコソ泥みたいで可愛いです。
格好は少しアレですが迷光や補正レンズの結露防止、筒内気流低減などフードと銀巻きの効果は絶大なのです。
このBKMAK150、従来はロスマンディG11赤道儀が常用架台だったのですが、焦点距離が長く(=高倍率よりで)天体の導入が導入が少し億劫だったこともありあまり出番が無かったのです。
AM5赤道儀の導入により(ロスマンディを手放したので)こちらが常用赤道儀になった訳ですが、これまではAM5を電視観察用でメインにしていたためBKMAK150を載せて使うことがほとんど無かったのです。
というわけでBKMAK150をAM5に載せて本気で使うのは実のところこの夜が初めてだったのです。
しかも従来は自動導入ではなかったので惑星以外の天体をあまり積極的に星雲星団を観ることもなかったので、BKMAK150での実質的に初めての星空散歩はかなり楽しかったです。
このBKMAK150、鏡筒重量が5.6kgでファインダーや2インチ天頂ミラーや接眼レンズを組み合わせると7kg近くなる結構な重量級なのですが、AM5に載せるとバランスウエイト無しでも安定して制御ができるし、高倍率でもブレが小さく落ち着いて観察することができます。
AM5単体での自動導入の精度は専用アプリを用いて65倍で何とか対象が視野に入る程度ですが、こまめに同期(SINC)をしておけば困ることは少ない感じです。
さてBKMAK150の見え味ですが、コントラストが高く惑星(土星・木星)がとても良く見えます。
銀巻きの効果もあるようで180倍から360倍の範囲では破綻なく見えて「え~・・、こんなに見えちゃうんだぁ~」と見とれるほどです。
40cm望遠鏡と比べると、明るさではもちろん負けますが細かい部分の見え方は驚くほどの差が無いように感じます。
二重星もキッチリ分離しますし、コントラストが高いせいか星の色もよく分かります。
(40cm望遠鏡だと少し明るい星は色が飛んでしまうので却って色が判りづらくなる時があるのです。)
星雲星団も口径なりの面はあるし当日は月明かりもあったのですが、こちらもコントラストが高いせいか予想外に良く見えます。
メジャーな星雲星団をたくさん観ましたがそれなりに楽しむことができました。
出張観察会などではBKMAK150+AM5赤道儀の組み合わせが運搬やセッティング、導入など運用面と見え方などの性能面でかなりの高パフォーマンスになるように思います。
BKMAK150で見た木星が結構印象的だったので、40cm望遠鏡でも観察しついでに今シーズン初の木星撮影をしました。
オーナー様
このBKMAKシリーズこそは眼視用途にぴったりのカセグレン系ですね。
フラットナーも内蔵されていません。
私は180mmのBKMAK180を所有しておりますが、これでシーイング抜群の夜に300倍くらいで木星を見ると、オーナー様の取られたこの木星の写真を50cmくらい離して片目で見た印象に似ていると思います。
このシリーズは127mmのものも、評判が良いですね。
なんと言っても、最大の特徴がカセグレン系の望遠鏡の中でも出色のコントラストの良さです。これはマクストフ特有の強い凹面の形状を持つ補正板による効能でしょうか。
シュミカセやマクカセは反射屈折式と言われておりますが、これは反射と屈折のそれぞれの利点を両立させたものと言う意味らしいです。
反射の利点、すなわち大きな口径で色収差なし、屈折の利点はコントラストの良さです。
その意味で、BK MAKシリーズは文字通り反射屈折式ですね。
小澤さま
BKMAK180も良く見えそうですね。
実は当夜のBKMAK150も良く見えてシーイングがそれほどよい晩でなかったのに予想以上に見えて驚きだったのです。
銀巻きの効果が多いのかも知れません。
これまでBKMAK150の出番が少なかったのは気持ちよく自動導入ができる架台がなかったのと低倍率があまり得意で無いという先入観があったからなのですが、AM5赤道儀との相性の良さや、コリメート撮影によるF2の広角撮影もできる事を考えるとむしろ出番が増えそうな気がしています。
オーナー様、
そうなんですよ。低倍率は意外と得意です。
苦手そうなイメージなのは、ひとえに焦点距離の長さが原因だと思います。
いっそのことルマック型にしてF10くらいに抑えれば低倍率がもっと使いやすくなりますね。おまけにさらに球面収差が減少するためより惑星がよく見えるようになります。
しかしそうなると今のコスパの良さが多少損なわれるかもしれません。