三日月の話

12月1日に月と金星、木星のランデブーをご紹介しましたが、その前後数日間の
あいだ良く晴れていたので、1日ほどではないにしろ西側の開けた場所では
特別に明るい二つの星と月が並んだ風景がご覧頂けたようです。

 

写真は12月1日に撮影したものですが、見ようによっては「スマイルマーク」に
見えたというかたもいらしたようです。

月齢3で典型的(?)な三日月型の月が最大のポイントです。

少し学術的な話になるのですが、少し前に公開天文台協会(なぜかスタパも会員に
なっています)のメーリーングリストで三日月についての話題が上がっていたので
紹介させていただきます。

そも、三日月というのはどのような状態をいうのかというのが問題です。

単純に考えると月齢3(朔:さく=新月 から3日目)ということになりそうなのですが、
太陰暦で考えると朔日(ついたち=新月の日)から数えて2日後が三日月という
ことになります。
月齢でいえば「2」のときが三日月と呼ぶにふさわしいのだそうです。

さらに言えば月齢2というのは事実上(太陰暦では)その月初めで初めて見える
月です(月齢1の月はよほど好条件が重ならないと見えない)ので、
月齢2を新月と呼ぶこともあるそうです。

「朔」という字は元々「さかのぼる」(道のときは「遡」、川のときは「溯」)という
意味ですので、新月(月齢2)からさかのぼって月の初め(=朔日)を決めた
からだと言うことです。

というわけで学術的には
 三日月 = 月齢2
というのが正しい表現になるようです。

ただし、文学的には(太陰暦があたりまえの)古い時代から半月(はんげつ)前の
(少しへこんだ)欠けた月を総称して三日月と言うことが多いのも事実です。

このようなことから月齢5の月を三日月と誰かが言っても、「それは違います」と
大人げないことを言うのはやめたほうがよいですねというのが結論のようです。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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