森の中に入って、空を見上げるとほとんど空の見えない季節になりました。
冬は森の中でもたくさん星が見えたりするのですがね・・・
さて、昨日に続きレデューサ-の話。
ミード社のシュミットカセグレイン用レデューサーf3.3タイプをスタパの
40cm望遠鏡に付けて、一眼デジ(EosKissX2)で天体写真が撮れるかどうか
というのが昨日の趣旨で、結論は何とか使えそうというのが結論でした。
基本的にはCCDカメラ用なので、
・レデューサ-の設計上、レデューサーの背面(カメラ側)から撮像素子までの
距離が大きいと縮小率が大きくなりすぎる(F値が小さくなりすぎる)こと、
→ 一眼デジでは距離が大きくなりがちで、像の悪化も予測されます
・その場合、ピント調整範囲の大きなシュミカセでも、ピントがでなくなって
しまう可能性のあること
・シュミカセの構造上、焦点距離を短くしても、それほど視野を広げられないこと、
つまり、イメージサークルが小さく一眼デジでは撮像素子の中央部しか
画像が得られないこと
などの制約があることが予測されたわけです。
いずれも程度の問題で、調整でクリアできたり、我慢すれば済む範囲の
状況かどうかということになります。
写真のようにレデューサかとカメラの間が最短になるような組み合わせで
望遠鏡に装着すれば、昨日の月の写真のようにピントがでることが確認できました。
(つまり左側の延長チューブは使いません。使うとピントがでませんでした。)
次にイメージサークルの大きさですが、
上の写真は、昨日の月と、長時間露光でイメージサークルの大きさがわかる
写真を合成したものです
月の1.5倍くらいの範囲が、撮像素子上に円く写っているのがわかります。
(けられの影響など改善の余地はありそうですが・・)
昨日「視野は約3倍(0.3°が1°)くらいに広がります。」と書いたのですが、
「視野は約2倍(0.3°が0.7°)くらいに広がります。」が正解でした。
カメラの視野の中心部しか使わないのは少しもったいない気もしますが、
従来、40cm望遠鏡では視野が狭く、どうやっても月の全景を写すことが
できなかったので、文句を言う筋合いではない広い視界といえます。
星像はお世辞にも良いとは言えないレベルです。
特に周辺はかなりボケます。
まあ、シュミカセというのはF2くらいに作られた主鏡の焦点距離を、
凸型の副鏡でF10まで延ばした光学系です。
これをまた4分の1に縮めて、良い像が得られると期待するほうが無理です。
何より良いのは口径の割にF2.7と、かなり明るい光学系になることです。
F2.7というと満月の夜ならISO800、20秒の露光で風景が写せるF値です。
昨晩は月齢9の月があったのですが、60秒露光でかなり被った写真が撮れました。
M51:
いずれも40cmシュミカセ+f/3.3レデューサー、EosX2
ISO1600,60秒露光,ダーク補正後2枚合成,トリミング
スタパの40cm望遠鏡はアメリカ製のじゃじゃ馬。
1分以上の露光では絶対に星が点に写らない機械なのですが、
1分でここまで写るのなら、いろいろ使えそうな気がしてきました。
シュミカセ&一眼デジユーザーの皆さん、
ミードのf/3.3 CCD Focal Reducer 、買いかも知れませんヨ。
次の新月が楽しみになってきました。
(って、もう梅雨入りですかね~)
前回宿泊させていただいた時には突然の雪にびっくりしましたが、あれから、ずいぶん日にちが経ってしまいました。梅雨が明けたころまたおじゃましたいと計画しております。前回宿泊させていただいた時に、サンプルでおいてあった鏡筒ですが、あのメーカの72mm径のものをすぐに購入してしまいました。コンパクトだし値段の割に性能、造りも良いしとても満足してます。
ところで、このレデューサCCD用ということで、あまり気にもしてませんでしたが、結構つかえそうですね。それにやはり大口径の威力で1分でここまで写るとは、やはり大口径にあこがれてしまいます。こういうネタも時々載せてください。
鈴木 様
コメントありがとうございます。
WOの72mmを購入されたのですね・・・
とにかくコンパクトでオールマイティーな楽しい機種だと思います。
写真用にも向いているようで、鳥の観察や撮影にも使えそうですね。
こういったコメントをいただくと、悪のりしてますますマニアネタが
多くなってしまいそうです・・・[E:coldsweats01]
まあ、懲りずにお付き合いくださいm(_ _)m