EOS 5D Mark IIでオリオン星雲を写す

先日天文部のM先輩がキヤノンのEOS 5D Mark IIを持ってスタパに来ました。

このカメラはハイアマチュアからプロ向けの機種で、すっと以前に紹介した
NikonのD3並みに常用感度をISO6400まで高めることができます。

感度の高いカメラだと短い露光時間で暗い天体まで写すことができるという
メリットがあります。

スタパの40cm望遠鏡は性能的に1分以上の露光をすると星が流れて写るため
できるだけ高感度のカメラを使うことが望ましいわけです。

例えばスタパで持っているキヤノンEOS X2は最高感度がISO1600です。

ISO6400ならば1分で写るものが、1600では4分かかるわけで、その差は
歴然として出てくるわけです。

そんなわけでこの5Dでオリオン星雲(M42)を写したらどんなふうに写るのかを
試させて頂くことにしました。

 

M42に関していえば、スタパの40cm望遠鏡で1分の露光で、もう充分といえる
ほどに写ることがわかりました。

NikonのD3でも同じように写ることがわかってはいましたが、カメラ本体の
価格が半分ですので、この世界の進歩の早さには驚きです。

口径40cmですと気流の影響をかなり受けますので、気流の悪い日だと星が
小さい点にならなかったり、暗い星が写りにくかったりするのですが、
今回はシーイングにも恵まれました。

少し時間に余裕がありましたので、1分、30秒、10秒、5秒、2秒
という5段階の露光の画像をそれぞれ6カットずつ撮影しました。

このように露出を変えた画像を合成することにより、星雲の内側のほうまで
表現して肉眼で見たときの見え方(肉眼では色は見えませんが・・・)に
近づける処理をしました。

 

画像を合成して情報量を増やすことにより、上の写真でつぶれてしまった
中心部の明るい部分の中を見えるようにしたり、このサイズでは判りませんが
細かいノイズが大幅に抑えられています。

好みの問題もありますが、どちらかというと下の写真のほうが玄人受けする
写真といえます。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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