双眼鏡で星空を楽しむ -その67(完)-

どんよりした一日・・・

春のせいか何となく霞んで、スッキリしない日が多いです。

さて、今日も「双眼鏡で星空・・」シリーズ。

今日はかみのけ座の散開星団Mel.111を紹介します。

かみのけ座は春の大三角の近く、概ねしし座のデネボラとりょうけん座の
コルカロリの間あたりにあります。

星座としての形をたどるのは難しいのですが、とても大きな散開星団がMel.111が
髪飾りのようにパラパラとちりばめられているのが肉眼でもわかります。

パラパラというよりもモヤッと星雲状にも見えるので髪の毛が連想されたのかも
知れません。

あまりにも大きくてメシエカタログ(=M天体)にはならなかったのですが、
のちの研究でこの星群が散開星団であることがわかり、メロッテカタログ(=Mel.)
に登録されています。

この散開星団を双眼鏡で見るとたくさんの星が視野一杯に意味ありげに並んで
いるのが分かります。

有名な天体なのであえてこのシリーズで紹介するまでも無いのですが、天の川
から一番離れた場所(銀河の北極方向)なので本来であれば星の数が極端に少ない
あたりなのに、星がちりばめられているのは少し嬉しい気分になります。

10倍以下の倍率でなければ楽しめない対象で、双眼鏡の独壇場と言えますので
あえて紹介しました。

さて、昨年の5月下旬からスタートした「双眼鏡で星空・・」シリーズですが、
ちょうど天球を一回りしてまた春が巡ってきましたので、今日で一度完了とし
ます。

見落としている部分もあるでしょうし、もっともっとたくさん観察していろいろな
星群・星列を見付けたいという気持ちもあるのです。

でもこのシリーズの本来の目的は、名のある星雲星団に捕らわれることなく、
双眼鏡で星空を見上げる楽しみ方を提案することです。

楽しみ方のひとつとして星群・星列を見付けるつもりで双眼鏡を空に向けると、
今まで星雲星団観察の補助でしかなかった双眼鏡での星見が俄然楽しいものに
なります。

お気楽な星見のスタイルとして、あなただけの星群・星列を探してみては
いかがでしょう・・・

今後もぜひ紹介したい星群・星列を見付けてしまったときは、番外編を組み
たいと思いますので、その時はどうぞよろしく!!

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 双眼鏡, 天文関係, 星空 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください