今朝は久しぶりに富士山がクッキリ見えました。
日中は雲の多い天候で、夜も予報は雨と雲ばかりだったので期待して
いなかったのですが、なんと21時くらいになるときれいに晴れ
上がってくれました。
今日はまさに旧暦7月7日、本当の七夕の日です。
最近、天文業界ではこの旧暦7月7日の日を「伝統的七夕」と呼ぶのが
一般的になっています。
ずいぶん厳めしい呼び方でもう少しスマートな呼称はないのかと
気になるのですが、現在の暦上だけの7月7日の七夕があまりにも
一般的になってしまっているものだから、少し重々しい言葉を使って
「本家はこちら」みたいな雰囲気を出そうとしているのかも知れません。
本来、月の満ち欠けをベースに決められた暦の上で設定された星祭りの
日程を、月齢とは全く関係なく日付が進む新暦に置き換えてしまう
ことがどれほどナンセンスなことか、星のことを少し知っていれば
分かります。
そんなわけで天文業界には本来の七夕の日(旧暦7月7日)に七夕祭りを
して欲しいと願う人がとても多いのです。
この伝統的七夕、今日はその星空をたっぷり楽しむことができました。
月齢6の月が西空の低いところにあって、少しだけ月明かりで天の川や
暗い星達が少し見えづらくなります。
その分、織姫(ベガ)・彦星(アルタイル)などの明るい星は浮き上がって
見つけやすくなります。(街明かりのない闇夜では星がたくさんすぎて
明るい星が目立たなくなるのです。)
西の空に傾いた月は牽牛・織女を乗せる小舟のように見えてきます。
新月でも満月でもない、絶妙な星の見え方をする日に七夕という
星祭りの夜は設定されているのです。
改めて昔の人の粋を星空を見上げながら実感することができました。