広葉樹の中で一番最後の方に葉を出すクリがようやく青々と茂り始めました。
さて今日も「超々!入門 望遠鏡光学」シリーズ レンズを理解する の続きです。
昨日はレンズが物体から照射された光を集めて「像」を作るということを
解説しました。
今日は実際にレンズで像を作ってみます。
上の写真はちょっと見ソフトクリームのようですが、スタパのプレイルームの
天井に付いている照明(電球形蛍光ランプ)です。
これをレンズを通して床に置いた白い紙に像を投影させてみます。
少し小さいですがきれいにソフトクリーム・・いえ電球の形が映し出されて
いるのが分かります。
次にレンズ口径が同じで焦点距離が約2倍のレンズで像を作ってみます。
さきほどの2倍くらいの大きさの像ができているのがわかります。
でもちょっと薄い(暗い)のがわかりますか?
これ、実はとても大事なところです。
つまり・・・
レンズが作る「像」は焦点距離に比例して大きさが決まります。
でも、口径が同じなら集める光の量は同じなので、像が大きく(焦点距離が
長く)なれば像の明るさは暗くなります。
口径が同じで、焦点距離が2倍になると、像の大きさも2倍になりますが、
像の面積は4倍になりますので明るさは4分の1になってしまうわけです。
カメラの望遠レンズは遠くの物を大きく撮りたいので、焦点距離の長いレンズ
を使うというわけです。
できるだけ大きなレンズを使ったほうが明るいので写真が撮りやすいですが、
あまり大きくすると持ち歩くことができないので、機動性重視か、画質重視か
などのバランスを考慮して口径比が設定されています。
望遠鏡も焦点距離が長い方が高倍率が出しやすいですが、倍率を高くしすぎれば
暗くて却ってよく見えなくなることがありますので、口径に見合った倍率が
推奨されています。(この辺はいずれ詳しく解説します。)
(続く・・)