またもや週末に向けて台風接近のようで天候は下り坂。
さて昨日の続きでナガミツのレビューです。
月以外の天体の見え方ですが、土星についてはこれもA80Mfが良く
見えます。
口径が大きい分明るくはっきり見えますが、ナガミツと見比べると
色収差が出ていることがわかります。
アトラス60との比較でも土星の見え方自体は驚くほどは変わらない
のですが、それでも一段スッキリした感じがします。
月を見た時ほどの劇的な違いは少ないように思いました。
こと座εについては、今回用意した望遠鏡はいずれもはっきり分離
でき、ダブルダブルとして認識できます。
でもここでも見えやすさという点では、A80Mf、ナガミツ、アトラス
60、遊星号の順で予想通りの結論でした。
というわけでナガミツの性能は普通の60㎜望遠鏡以上、普通の80㎜
望遠鏡未満という位置づけだと思います。
それでも月を眺めた時の美しさは特筆すべきものがあり、1200㎜と
いう長い焦点距離の運用上の煩わしさを厭わないなら充分所有する
のに価値のある望遠鏡だと思います。
昨晩は久々に月の写真を写すことができたので、いつもの遊星号の
ものとナガミツでの写真をご覧いただきます。
まずはいつもの口径50㎜/F16の遊星号。
そしてナガミツ、口径60㎜/F20です。
いずれも直接焦点撮影ですが、良く見比べて頂くとナガミツのほうが
2枚くらい上手に写っているように感じます。
正直ここまで差が出るとは思いませんでした。
月齢が浅く低空の空でありシーイングはそれほどよくありませんし、
遊星号での写真を先に写しているので、ナガミツはより低空の月を
写したのにこの結果です。
ナガミツの焦点距離が1.5倍長く、その分大きく写っているという
こともあるのですが、色収差がより少ないとか、鏡筒の内面仕上げが
丁寧であるなど、様々な要因が積み重なって得られた結果だと思い
ます。
今回のような気流状態でここまで写り方が違うとなると、月の直焦
撮影用のシステムを少し考え直さなければいけない気がしてきました。